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複雑・ファジー小説
- Re: 黒ウサギ×銀色蝶々 参照600! 皆さんありがとう! ( No.91 )
- 日時: 2011/12/26 21:55
- 名前: 白月 (ID: P6IPfdWt)
お詫び
えーと。これから書くのは本来一章と二章の間に書くはずだった、モノローグです。
順番を間違えてしまいすみませんでした!
ですが、かなり重要なのでこんなクソ文駄目文でも読んでいただければ幸いです。
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モノローグ1 『そこに“在る”こと』
————わたしは、人形でしかなかった。
いや、人形ですらなかったかもしれない。
わたしがすることは“彼”と話をすること。“彼”は色んな事を知っていて、色んな事を教えてくれた。
生まれたばかりの頃は何時でも話していた。それしかやることが無いから。
……と言うよりも、それがわたしの役目と言っても良かったかもしれない。
色んなことを知って時が経つにつれ、自分が何のために存在するのか分かって————今まで感じなかった虚無感に襲われた。
いや、今までそれが当たり前だったから『自覚した』と言った方が正しいかしら。
わたしにはなんにもない。
生き物には当たり前のようにある、性格、個性、感情、感性、欲求。
わたしにあるとすれば“彼”から得た膨大な知識だけ。
“彼”から見れば、それはそれは寂しい張りぼてであっただろうと思う。
————でも、それで良かった。
今考えるとそう思う。
わたしは、どうであろうと世界が廻り続ける限りいつかは消えるから。
いつか世界は“彼”を必要としなくなる。
“彼”が消えればわたしの存在理由もそれまで。
何かを感じることもなく消えるのならそれで楽だったろうと思う。
けれど、わたしは知ってしまった。
知ってよかったと思う反面、知らなければ良かった思う。
わたしが知ったこと————それは、淡く儚くも、とても温かい感情でした。
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