複雑・ファジー小説

Re: 時雨の刀 第一部 ( No.4 )
日時: 2011/10/22 10:17
名前: Sky  ◆M7x9jXIufw (ID: a1.gBlqJ)

  【第一部】 名を無くした少女と新選組 
  『一話』 美しき少女は外国の娘



時は江戸時代ーーペリーの黒舟が来て日本の鎖国が終わり、日本でも外国人がちらほらと見え始め時の流れが変わろうとしていた時代であった。
幕府近くにある『新選組屯所』と書かれた看板。
志士や町の治安を守るのが新選組という浪士部隊であったーーーー。

その屯所中で新選組局長である近藤勇は、険しい顔で隊士達を集めてこれから行う事についての説明をしようとしていた。
体が若干ゴツゴツしてあり、顔も決して良い方とは言えないが隊士達に厚い信頼を持つ二十代後半の近藤は隊士である副長“土方歳三”一番組組長“沖田総司”二番組組長“永倉新八”三番組組長“斎藤一”四番組組長“松原忠司”八番組組長“藤堂平助”十番組組長“原田左之助”が顔を見合わせていた。

「おしっ!それれ…それでは、今回君たちに行ってもらう任務を説明する、今回はある場所に集まる志士達を生け捕りにするか殺して貰うという簡単な任務だが、奴らは“女”を監禁しているらしい売る為や自分達で使う為にな、その彼女達も速やかに救出するのも今回の任務の目的だ、彼女達を命を無駄にしないように任務をやれ、人質の女は一人も殺さないように善処しろ」
「…近藤さん…何故…そこまで…“女”にこだわる…?」

近藤が説明した直後、松原が顔を上げて近藤へ問う。
少し焦った顔をした近藤に幼い様なくりっとした目で見つめる松原は薄々気が付いてはいたのだが次の沖田の言葉で確定となった。

「さては…近藤さん、女好きなのを俺達が知らないと思います?」
「女子に寄ってもらいたい一心なんじゃないの?」

痛い所を沖田が突いた。