複雑・ファジー小説
- Re: もしも俺が・・・。 『乙女の絆。』 オリキャラなど募集 ( No.109 )
- 日時: 2011/11/26 20:07
- 名前: ヒトデナシ (ID: j553wc0m)
--------第十二幕『もしも俺が自分の世界についてレポートを書くのなら・・・・・その一。』--------
「パート1」
---------それはある突然のことだった。
『ピンポーーーン!!!!!!』
日曜日の朝、黒川の家のインターホンが鳴り響いた・・・・。
----------・・・・なんだ? 今日は久しぶりに一日ゆっくり寝ようとしてたのに。
最近、黒川はずっと『もしもの世界』に行っていた。
そのため身体に疲労が蓄積し、ついには昨日倒れてしまった。
別に熱があるとかそんなのではない。ただ、『つかれていた』のだ。
今日は一日ぐっすり休み、明日皆様と一緒にまた『もしもの世界』に行こうとしてたわけだが・・・・
---------まぁ誰かが来た・・・と、そういうわけだ。
「よっす黒川君。元気にしてたか?」
扉を開けると、そこには花狩先生が立っていた・・・。
先生が来るなんて珍しいな・・・。
「いきなりだけど頼みたいことがあんのよ。」
---------といいつつ、お邪魔しますも言わないでさっさと入ってくるのが先生らしいよな。豪快すぎるだろ。
まぁ私は、先生と面と向かって座り、お茶でも飲みながら話を聞くことにした。
「なぁ黒川君、きみにはレポートを書いてほしいんだ。」
「・・・・レポート? 何のレポートだ?」
黒川は疑問に思い質問する。あまりにも唐突すぎて話についていけない。
「本来は『もしもの世界』に関するレポートを書いてほしい・・・・が、ダメなんだろ?」
「・・・・ええ。それは残念ながらダメです。私の将来の遺産ですから。」
実は黒川は、今まで言った『もしもの世界』について、自分なりに詳しく書き残しているのだ。
名付けて・・・・『黒川君のもしもの世界の調査結果資料』だ。
----------ダサいとか言わないでくれ。嘘でもカッコいいと言ってくれ。
どんな世界だったか、どんな雰囲気だったか、どんな人たちだったか・・・・などなど書いている。
それはなぜか? 簡単だ。書いとかないと忘れるし、なおかつ将来のためにも・・・だ。
だがそれはあくまでも『自分だけの秘密』でもあるのだ。
科学者は自分の発明を世に見せつけるまでは、無意味に人に教えたりしないだろう? あれと一緒さ。
だから誰であろうと、『それ』を見せることはできないのである。
「きみがそれを承諾しないことは分かっていたよ。だから代わりに・・・・」
「・・・代わりに?」
「『きみの友達に関するレポート』が欲しい。」
花狩先生は真剣な顔で言った。黒川は疑問に思い、首をかしげる。
「きみがもしもの世界に行くたびに・・・仲間が増えてるのは確かだよな?」
「・・・確かにそうですが。それが?」
「私は『先生』だ。『生徒』を把握しておかないとな。」
実は、今まで来たもしもの世界の住人である、
『ティアナ』、『セイン』、『ルエ』の三人は俺たちの学校に入学したことになっている。
担当する(面倒を見る)先生は一応、花狩先生なのだ。
「ですが・・・・なぜ『俺の仲間』なんですか? それだと霧島や水島も入りますよ?」
「簡単だ。『類は友を呼ぶ』んだぜ。はっはっは。」
----------なるほど。つまり俺の仲間、友達はみな『異端児』(つまり特殊な人)というわけだ。
ひどい言い方だ。まるで私が『変な人』みたいじゃないか。
---------十分変な人だって? 厳しい言葉だ。君たちの毒舌ぶりには涙が出てきそうだよ。
「てことで期限はねえが・・・・さっそく頼んだぜ。」
「・・・・えっ!? 今から?」
「早い方がいいと思うぜ? じゃあ頼んだ。はっはっは!!」
-----------やれやれ。俺には休息というものは存在しないのか・・・。