複雑・ファジー小説

Re: もしも俺が・・・。 『ドラえもん編』 オリキャラなどを募集中 ( No.25 )
日時: 2011/11/02 21:58
名前: ヒトデナシ (ID: j553wc0m)





      --------第五幕『もしも俺が久しぶりの友達にあったのなら・・・・・。』--------




             「パート1」



    

     さて、みなさん。いきなりだが残念なお知らせだ。


  単刀直入に言おう。今はまだ『もしもの世界』には行けないのだ。


  ・・・どういうことだって? 今からちゃんと説明するよ。




  私たちは昨日、君たちもご存じのとおり『ドラえもんの世界』に行った。

  そして、帰ってきたときにまた天の声が聞こえてね。こう言ってたよ。  

      『もしもの世界に一度行けば、次に行けるのは24時間経ってからだ。』と。


  -----------つまり、今度『もしもの世界』に行くことができるのは24時間後とそういうことだよ。


  ちなみにもう一つ分かったことがあるのだ。

 それは俺たちが『もしもの世界』に行っている間、一秒も現在の時間は動いていない。


  ----------だから俺たちが帰ってきた時間は、もちろん行った時間とまったく一緒だったよ。




  ・・・とまぁ分かったのはこれだけ。ちなみに今は土曜日の午前12時。まだ24時間は経っていないのだよ。

 

  ・・・・ん? では何をするんだだって? もちろん考えてある。




 私は個性的な人たちと友達でね。今日はその紹介をしていこうと思うんだ。



 ----------友達がいないと思ってた・・だって? 君たちはかなり毒舌だね。私の心が折れそうだよ。 




    さっそくだが、さっき会った俺の学校の先生の一人を紹介しよう。その名は・・・・・・、




   「なぁ、君ってバニラでよかったっけ?」




  と言って、片方の手に持っていたアイスを俺に差し出す男。




 ---------そう。彼こそ私の学校の先生である『花狩 椿』(かがり つばき)だ。




 見た目の特徴は、雑に肩まで伸ばした銀髪に青い眼。銀縁眼鏡をかけている。

 身長170㎝で体重50㎏ほどらしいな。俺と同じぐらいの身長だ。



   ・・・・ん? 髪はなぜ銀色なんだって?



 花狩先生は、日本人の両親をもちながらも『アルビノ』として生まれた特殊な人なんだ。

 『アルビノ』というのは、まぁつまり白化現象のことだ。詳しくは俺もあまり知らない。


 

 ------なぜ今一緒にいるのかだって? 実はさっき道でたまたま会ってな。アイスをおごってもらったのだ。



  先生の手からアイスを受け取り、俺は一言お礼を言う。
  

   「どうだ最近? 学校は楽しいか?」

  花狩先生は俺の肩を思いっきり叩き、ニコニコ笑う。

  
  --------先生は優しい人だ。多少フレンドリーすぎると思うが・・・。


   逆に俺は「先生はどうなんだ?」と聞いてみる。



   「・・・まぁまぁだな。校長の世話が毎日大変だよ。教頭よりはマシだけどな。」

   と、ため息をつきつつ答える先生。
   
   ・・・まぁあの変態の校長だもんな。


  -----------そういえば、先生確か教頭とはあんまり仲良くなかったな。 



   それにはちゃんと理由がある。


  ある日、教頭は仲間外れを受けているある生徒を見つけた。
 教頭はその生徒を可哀想と思い、毎日優しく接して、その生徒から信頼を受けていた。
 いつしか、その生徒は教頭以外信じる者はいなかったらしい。


 その姿を見た花狩先生も、教頭に対して尊敬の念を送っていた。





  -------------だがある日、花狩先生は聞いてしまった。教頭の本音を。





   「あの生徒? ああ、生徒たちからの印象をあげるために『仕方なく』やっているだけだ。」





   この言葉が花狩先生の逆鱗に触れたんだ・・・。




 先生も学生時代はいじめを受けていたらしい。友達、または親からも。

 だが、そんな先生を快く助けてくれる人が一人だけいたんだ。
 それが・・・・なんと変態丸出しのあの校長らしい。

 校長だけは彼を裏切らなかった。それがきっかけで先生になる道を決めたみたいだ。


   だからなんだかんだ言っても、花狩先生は校長を信頼している。



  ----------だが、教頭は違う。彼は『裏切った』のだ。


 


 結局その後大喧嘩になったのだが、ほかの先生に止められたらしい。


 それ以来は、花狩先生はずっと教頭を恨んでいると・・・まぁそんな感じだ。



   「やはり俺が嫌いな奴は、善人面で可哀そうだとか言いながら友達まがいをして”あげる”奴だ。それだけはこれからも変わらないだろうな。」




  --------------そう言った花狩先生の顔は、いつもより悲しそうに見えた。そりゃあそうだろう。



   「嫌なことはすぐに忘れられる・・・・・はずなんだがなぁ。」


  花狩先生は嫌と思ったことは全部忘れられるという便利な脳を持っている。だが、これに関してはなかなか頭から離れないらしい。






 -----------まぁそうかもしれんな。憧れの校長の名を『汚された』ようなもんだ。簡単に忘れられるはずもない。





   先生だって『人間』なんだ。トラウマの一つや二つはあるもんだ。君たちだって・・・・そうだろう?