複雑・ファジー小説

Re: もしも俺が・・・。 『霧島は恋をした。』 オリキャラなど募集 ( No.41 )
日時: 2011/11/07 20:49
名前: ヒトデナシ (ID: j553wc0m)




             「パート3」 







     「今、この世界にいったい何が起きているんだ?」 



     そう尋ねると、少女ティアナは表情を曇らせる。 




  ---------------やはり何かある。俺はそれを改めて確信した。 




    「でもぉ・・・・ティアナは大丈夫だよぉ? 心配無用だもんっ!!」 


    そう言ってニコニコと笑顔を浮かべる。





  --------------------でも分かってるんだ。それが作り笑いだということを。 

  俺たちを巻き込みたくないという彼女の声が自然聞こえる。 
    
   やはりまだ信じきれないのだろう。 



   「ティアナちゃん。俺たちのことを信用してくれ!! 俺たちはこの世界を救うためにここに来たんだ。」 




  ------------もちろん、そんなわけはない。俺たちはあくまでもちょっとした好奇心で来ただけである。 


  でも、私は霧島のこの『嘘』は評価に値すると思っている。 
 皆様はこれだけを見れば霧島は酷いやつだとそう思うかもしれない。 

 だが人間、悩み、苦しみを抱えてるときはどうしても言えない時が多い。 初対面ならなおさらだろう。 


 そこで霧島は自分の心に嘘をついてでも、彼女の心に近づき、そして救いたいのだ。 

 惚れた女を助けたいと思うのは当然だ。私だってそうだろうなぁ。 




   「でもティアナは・・・怖いの。今までシンヨウできる人がいなかったから・・・。」 



  -------------そうか。彼女には今まで『仲間』がいなかった。

  だから『分からない』んだ。どうやって信頼すればいいのかが。


 彼女は生まれてずっと独りぼっちだったんだ。 
 それでアンドロイドを作って寂しくないようにしたのか。 



 --------------いや、それでもまだ話のつじつまが合わない。 






   「よおし、じゃあ俺が証明してやる!! この俺、霧島がシンヨウできる人間だってことをな。」 

   「えっ・・・・でもどおやって?」 




  胸を張って言う霧島に、ティアナは不思議そうな表情で見つめる。 








   「簡単だぜ。俺がティアナちゃんの悩みを解決する・・・・それだけさ。」 






  ニコッと笑い、ドヤ顔で彼女を見て言う。

 それを見たティアナは少しその顔を見つめた後、我慢できずに吹き出す。 



   「あはは。ヘンな顔ぉ〜!!」 


   「う・・・それはひどいぜティアナちゃん。でも・・・・これでも不満か?」 





   ---------------霧島め。保証できない約束なんてしやがって。  


 ・・・・だが悪くない。これがあいつの良いところなんだからな。 



   「ううん。ありがとお!! ティアナ、お兄ちゃんたちを信じる!!」 

   「おいおい、信じるのは悩みを解決した後だぜ?」 

   「いいの!! だから・・・話すよぉ。」 


  そして、その後俺たちはティアナの話を真剣に聞いた。


















    -------------------そして話は終わった。 
  
   皆様にも分かりやすいようにちゃんと説明しよう。 




   昔、この世界にはたった一人の人間しかいなかった。 

  それがティアナ。彼女は孤独に耐えきれず、あるものを作り出した。それが『アンドロイド』。 


 だがティアナは、自分が本当に満足できるアンドロイドを作りたかった。

   完璧を求めて、何体も何体も作り出した。 


  ある日、ティアナは考えた。

 『王様』という絶対的な存在を作れば、一つの『国』として機能するのでは? 

 そしてその国の『活動のデータ』を研究すれば、さらに自分の技術に磨きがかかるのではないか・・・と。 



  ティアナはさっそく行動に移す。そしてその『王様』ができた。  

そしてティアナの思い通り、その『王様』を中心に国が成り立った。



   あとは研究するだけだとそう思っていた。 






  だがある日、彼女は気づく。 

  いつの間にかその『王様』は、すごい力を身に着けていたのだと。


 それは『権力』。アンドロイドたちを自分の『配下』にしてしまったのだ。

 ティアナが作ったアンドロイドをその『王様』は特殊な力で洗脳し、自分のものにしたのだ。 




 その後、何度も新しいアンドロイドを作り、『王様』の暴走を止めようとする。 



 ・・・・が、作ればそれがまた王様の手に渡ってしまうのだ。

 つまりティアナには止める術がない。 
それがこの『アンドロイドの世界』を作ってしまったようだ。 








  ----------------とまぁこんな感じだ。

 ちなみにその『王様』ってのは、俺の真正面にある大きい城の中心にいるらしい。



 では肝心の『王様』を止めるためにはどうすればいいか? 







    ・・・・簡単だ。力づくで壊せばいい。 











  









  --------------今怖いことを言ったかな? まぁあまり気にしないでくれよ。 



 ちなみに、力づくで壊すという提案にはすでにティアナも霧島も了承している。 

    --------------霧島はむしろ喜んでいたがな。 




 さて、タイムリミットまで残り20分足らず。 












    ・・・・短いな。でも仕方なかろう。 






    ------------------ここでやらなきゃ男じゃないだろう?  









       ------------------第六幕 完-----------------