複雑・ファジー小説

Re: もしも俺が・・・。 『魔法の世界』 オリキャラなど募集 ( No.83 )
日時: 2011/11/21 21:26
名前: ヒトデナシ (ID: j553wc0m)





         「パート3」







    「--------すまないな、お前たち。助かった。」




   深々と頭を下げ、感謝の気持ちを述べるマントマン。
   霧島は首を横に振り、ニコッと笑って、





    「ああ、いいってことよ。ところでよ、そのマントを脱いで姿を見せてくれよ。さっきから気になってたんだ。」





  ----------確かに。いい加減マントマンというのもどうかと思うしな・・・。




     「・・・確かにな。では--------」




   ゆっくりとマントを脱いでいく・・・・・。
   そして姿を現した。





     「お・・・・女!?」




   マントマンの正体、それは可愛らしい少女だった・・・。




  年は俺らと同じぐらいだろうか? 身長は水島と同じぐらいだ。

 黒のショートに、瞳は右が赤く、悪魔の羽の模様と刀の傷跡がついている。左は普通の黒だ。





     「申し遅れた。私はルエ。宜しく頼む。」





   ----------俺らの自己紹介はいつも通り省くぞ?















     「--------そうか。黒川に霧島に水島か。ところで・・・お前らは、いったい何者なんだ?」




   自己紹介は済ませたぞ。あと・・・ちなみにもう私たちが違う世界から来たことも話した。


 ---------何者と言われても・・・・ただの普通の人間なんだがなぁ。





   ところで・・・・さっきから気になったことがあった。




    「なぁ、なんであんな連中に絡まれていたんだ?」



   霧島はルエに質問する。そう、その件だ。


  普通に見ればただの女の子。ナンパにしては激しい連中だ。
  きっと・・・なにか理由があるのだろう。




    「・・・聞かない方がいい。」


    「ん? なんかまずいのか?」


    「・・・ああ。」






  --------話したがらないところを見ると、どうやら何かあるらしいな。

 まぁ本人が話してくれないのなら仕方がない。聞かないでおこう。





    「ところで・・・ルエさんの服・・・なんでそんなにボロボロなんですか?」




   水島がふと疑問に思い質問する。

 確かに服を含めて、身体も汚れている。




    「・・・ああ、そういえば・・・・最近身体も洗っていないな。」

    「ええっ!? ルエさん・・・・女の子でしょ!? ダメですよそれじゃあ!!」

    「・・・そうか? 私は別に・・・・」

    「ダメですよ!! ほら、そこにちょうど銭湯ありますし・・・・行きましょ!!」







  --------水島すごいな。あんな気の強そうな女の子を強制的に銭湯に連れて行ってしまったよ。






 ・・・というかお金はいらないのか? この世界で俺たちの通貨が通用するのか・・・?


















    「--------じゃあ後でまたね!!」


  水島は可愛らしく手を振ると、ルエを連れて女湯に入って行った。



 -------どうやら俺たちの通貨が通用したみたいだ。なんでだろうな?








    「なぁ・・・・黒川・・・。」



 ・・・・なんだ? 霧島の顔・・・なんかにやけてるぞ!?




























    「------------覗きに行くぞ!!!」













    「・・・・一人でやれ。俺は普通に入る。」


    「おいおい、せっかくのチャンスなんだぞ!?」


    「別にかまわんさ。俺は将来頑張って見てやるさ。」


    「おまっ・・・・どういうことだよ!?」


    「ふっ・・・・さあな。」




  さっさと男湯に入っていく黒川に、しぶしぶついていく霧島。



 -------------まぁ・・・・少し休憩と言うのも悪くはないな。






















    「------------確かにここに入ったか?」

    「はい、間違いありません。」





  白衣を着て眼鏡をかけている男と、軍人服を着た兵士の一人は銭湯をみつめて言う。




    「『奴』にはそろそろおとなしくしてもらわないとな。おい、『あれ』の準備はできてるな?」


    「はっ!! できております。」



  白衣を着て眼鏡をかけている男に、兵士は敬礼して言った。
















    「さて・・・・キミの力がどれほどか楽しみだよ・・・ルエ君。」













        ----------------第十幕 完-----------------