複雑・ファジー小説

Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.11 )
日時: 2012/05/02 18:21
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)

第7話                          ルムーと対決!!

家を出た途端、緑色の魔物が私の目の前に現れた。

「ルムー……」

「ルムーって?」

「隣村を襲った魔物」

すごくサラッと言い切ったなあ……。
リュウセイ……。

ベチョ

「うわあああ」

いきなり紫色の液体を吐き出したルムー。

「き、気持ち悪い!!」

「それに触れると毒に侵される。
 早く離れろ」

「え!?」

私はサッとその場から飛び退いた。

「戦うしか、無いわけ?」

「それしかないだろ」

—戦闘タイム(戦闘シーンはグロ注意)—

私はブイオ、リュウセイはトルナードを持ち、構えた。

「コイツの弱点は?」

「たしか炎が——」

「じゃ、パーフェクト ヴァレーヒで決まりだね!!
 我が盟約に従い、炎の精霊よ、集え、猛る灼熱の炎よ、全てを焼き尽くし、喰らいつくせ!!」

「あーあ……」

ルムーは炎に覆われた。
絶対に、倒れたと思った。

だけど——……。

ルムーは炎の中から、いや、炎をまといながら生きていた。

「ええ!?」

「こいつは炎を貰うとパワーアップする。
 こいつの弱点は氷だからな。」

「そういう事は最初に言ってよ!!」

炎の中から出てきたルムーは脂肪で隠れていた黄色い眼が見えている。

「気をつけろ。
 ルムーはパワーアップすると爆翔焔陣を使う。」

「そ、そんな……。」

「お前、防炎障壁ヴァンスフレイド使えるか?」

「使えるか!!
 そんな炎を完全防御する魔法!!」

とりあえず攻撃だ!!

「斬氷翔」

リュウセイがそう言ってルムーを斬りつけた。
剣が氷剣になっている。

まあ簡単に言えば氷の力をまとっている。

「す、すご……。」

唖然としてリュウセイの剣に見惚れていると、持ち主から変な目で見られた。

なんでそんな目で見るんだよ……。

「早く氷をあてろ」

「あ、うん……」

リュウセイに急かされる。
って言っても氷魔法は一つしか使えないんだよ……。

それも初級の……。

「凍てつく氷よ、其れを凍らせよ!!
 氷結フリーズ!」

ダメージはあんまり与えられず、足を凍らせただけだった。
だから初級なんだよ……。

ゴォー!!!

ルムーが炎を吐く。

反撃キタァァァ。
爆翔焔陣ファイアブレスゥゥゥ……。

なんとか左に避けたが、服の右裾は焦げ、右の腕には火傷を負ってしまった。

「熱っ!! 熱い熱い熱いよー!!」

私がその場でピョンピョン跳ねているとリュウセイが、

「ったく……役に立たねェ奴……。

 いいか」

『いいか』が妙に圧迫感……。
そしてその前の発言が酷い!! 
 
「氷の攻撃ってのは……。」

氷剣を振り上げた。

「こう使うんだよ、

  


          氷界震空斬!!」

リュウセイが空高く飛び上がり、氷剣を投げた。
氷剣はルムーを貫く。

ルムーの体の中から黒い血がドロドロと溢れ出て暫くすると、ルムー本体は消えてしまった。

「何、これ……」

黒い血の中に銀色に光る物が入っていた。

「メダルの欠片……」

天魔の丁度羽の部分が書いてある。
私は欠片をメダルにくっつけた。

ルムー……もしかしてこれで苦しんでたの?

「おい、もう行くぞ。
 ライオン追いかけるんだろ」

「あ、うん——……。」

疑問を残したまま、私達はネスに向かって出発した。