複雑・ファジー小説
- Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.12 )
- 日時: 2012/05/02 18:23
- 名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=vzeoNLYd5Pg&feature=related
第8話 まったく、先が見えないんだよな
……ライオンを追いかけないと。
早くしないと。
兄ちゃん達が……危ないかもしれない。
仲間になってくれたリュウセイと一緒に、ね。
リュウセイは剣の攻撃が非常に得意なようで、ルムーもあっさり倒せた。
ルムーがあまり攻撃してこなかったからな……。
「ネス、ネス……。
あ、これか……。」
地図を広げる。
うーん、距離はそんなに遠くないんだけど……。
彷徨いの森を通らなきゃいけないんだよね……。
彷徨いの森 というのは文字通り彷徨う森なのだ。
つまり……迷うと。
「彷徨いの森どうしよう……。」
「あそこ通り抜けたことある。」
「ふーん……。
え!?」
あまりにもナチュラルに言うので反応が遅れた。
「あそこ、広葉樹と針葉樹があるだろ。
針葉樹の方に進めばいい。」
「そんな簡単なの!?
彷徨いの森なのに……。」
「ただし魔物もいる。」
HPとMP温存しとかないとね。
そんな事を話しているうちに、彷徨いの森に着いた。
『彷徨い』とは思えない程美しい清らかな外見の森だ。
透き通るような緑の葉の樹。
魔物なんて寄せ付けなさそうだ……。
「行くぞ。」
「う、うん……。」
針葉樹、針葉樹……。
あれ? 葉が尖ってるのが針葉樹であってるよね?
「確かに……左に広葉樹があって右に針葉樹があるけど……。」
「右が広葉樹で左が針葉樹だ。」
「あ、間違えた……。」
先行き不安なんだが……。
森の中は外見と違い、陰気くさくて嫌だ……。
奥へ進んでいくごとに暗さが増してる気が……。
「ね、本当にこの道で合ってるの?」
不安で仕方がないので前を歩いているリュウセイに訊いた。
「合ってる」
そこまで自信が持てるとか……。
逆に怪しい……。
ドカッ
後ろから何かがぶつかってきて、私がまず前に倒れ、リュウセイもドミノ倒しみたいに倒れた。
「何事!?」
私は後ろを見て叫んだ。
「魔物だな。」
「よーし、私の得意な風魔法だ!!
風よ、鋭い刃と為せ、彼の者を切り刻め!!
風刃列覇!!」
風が牙のように魔物に向かい、吹き荒れる。
ただ、この魔法は初級である。
魔物は簡単に消し飛んでしまった。
ナナのレベルが上がった!! ……ンなワケないだろ?
ゲーム風の小説じゃねーよ。
「もしかして、風弱点?」
「森に居る魔物は風か炎が弱点だ。」
リュウセイが振り向きもせずに言った。
「それ両方得意!!
一番苦手なのは闇属性で二番目に苦手なのは氷。
あんまり覚えてないしね。」
闇って記憶消すのとか状態異常攻撃しかできないし。
炎魔法と風魔法は上位互換までできる。
—彷徨いの森 出口—
魔物を倒しながら歩いていくと、暗闇に混じり、光が見えてきた。
「出口!?」
「合ってるって言っただろ」
「リュウセイ様マジ天使」