複雑・ファジー小説
- Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.14 )
- 日時: 2012/05/02 18:29
- 名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第9話 賢者 ミーシャ
—ネス—
「やったー!!
着いたー!!」
バンザイをして喜ぶナナを無表情で放置するリュウセイ。
村というだけあり、なんつーか……田舎だ……。
土っぽいイメージなわけ!!
うん、農業とか田んぼとか……。
「聞き込みするよ!!」
「…………」
近くに麦わら帽子を被ったおじさんがいたので情報を頂こうと近寄った。
「すみまーせん」
「のばす部分間違ってるぞ。」
「ンなこと作者に言えよ。」
おじさんは挙動不審な目でこちらを見た。
「よそ者はこの村に来てはいけない。
出ていけ!!」
そしてそう吐き捨ててどこかへ消えてしまった。
「何、あの態度!?」
「さあ」
リュウセイは退屈そうに手を頭の後ろで組んでいる。
「次行くよ!!」
少し歩くと女の子が居た。
6歳ぐらいの小さな女の子だ。
「こんにちは!!」
私が話しかけるまでもなく、女の子が挨拶してきた。
「こんにちは、ねえ、ライオン二人がここにこなかった?」
「うん、来たよ!!」
「え!?
ちょ、どこに行ったの!?」
あっさりすぎて驚いてしまう。
「神サマの祠だよ。
みんなが【ミーシャ様のホコラ】って呼んでるトコロ。」
「ミーシャって何?」
「この村に祝福を与えてくださった神サマよ?
ミーシャ様はネ、カッコよくてステキな方。
祠にはミーシャ様がいるのー」
「ライオンはそのミーシャって人に用があったの?」
「知らなーい。
そんな事、そのライオンに訊けばいいじゃない。」
「だって……」
「とにかく、この村の人はよそ者を嫌ってるから話しかけないようにした方がいいヨ。」
「うん……ありがと……。」
女の子は家に入って行ってしまった。
その家の中から声が聞こえ、
『よそ者と話してはダメよ。
その村の掟を忘れたの?』
『ごめんなさい。』
「……ねえ、ミーシャって誰か知ってる?」
「……賢者だろ。」
「賢者、か……。」
とにかくその【ミーシャ様のホコラ】に行かなきゃいけない。
そこに行けばなんか手がかりがあるかも……。
「ミーシャのホコラに行くよ。」
「お前、自分のMP分かってる?」
現在MP 0/135。
最大値が増えたとはいえこれはなあ……。
「宿に泊まらなきゃだめ?」
「だろうが……。
よそ者を泊めてくれるだろうか。」
「う゛……」
それが一番不安なんだよ。
—宿—
あちこちの宿屋を廻ったが、どこも断られるか無視された。
仕方ないので『旅人ok』と書いた看板のある村の隅に建っている古くて小さい宿に泊まることとなった。
うっ……土くさい……。
オマケにベッドが藁ってどういう……。
「20エムリだよ。」
(エムリ=この世界のお金の単位
1エムリは現実世界でいう26円)
ちなみに所持金 100エムリ……。
こんな古くて小さい宿になんでそんな大金が必要なんだよ!!
ふざけるなぁぁああ……。
「くれてやるから泊まらせろ!!」
チャリーンとお金を投げつけ、わらのベッドによこになった。
「くそう……。」
横を見るとリュウセイはどこかへ消えていた。
あー、もう!!
嫌になってきた!!
……でも、兄ちゃん達を探さないとね。