複雑・ファジー小説

Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.20 )
日時: 2011/12/08 23:56
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: D1V3wC8j)

第12話                           リュウセイのこと

ユーモ村までの畦道を歩きながらナナが行った。

「てかさ、この小説外国の要素と日本の要素混じってるよね。」

「それが?」

「忍者とかー、魔法とかー」

「だからそれが何なんだよ。」

リュウセイが怒り気味に言った。

私はリュウセイが怒ってるー!! と思った。

リュウセイはあんまり感情を表に出す方ではない。
口数も少ないし、私が人と話してるといつも私の一歩後ろにいる。

「いや、気になったから。」

真紅の短髪に金色の瞳。
リュウセイはどうみてもこの世界の住人ではないような容姿をしている。

ほとんどの人が髪の色が茶色か青系色か黒色なのに。
ほとんどの人が瞳の色が青系色か赤系色の瞳なのに。

普通なんかないのだ——。

私は生きてきた中で赤髪の人はみたことがない。
金色の瞳の人もみたことがない。

リュウセイの髪の色はまるで血に染めたような真紅だ。
金色の瞳は人を貫く矢のようだ。

私は、

「リュウセイがうらやましい」

「何が?」

「…………」

私はそれには答えず、また考え事をしていた。

リュウセイはどこ生まれなのだろう。
リュウセイって何が好きなのだろう。
リュウセイは何をすれば喜んでくれるのだろう。
リュウセイは何をすれば笑顔を見せてくれるのだろう。

疑問しかない。
しかも、全部リュウセイの。

ああっもう。

「りゅーせい!!」

「?」

「リュウセイって何で髪が紅いの?
 なんで瞳が金色なの?
 
 リュウセイはこの世界の住人じゃないみたいだよ。」

—はいはい、妄想乙—

「って聞いてみたいがどうしよう。
 つまりリュウセイがどんな反応をするかみた「おい」

横からリュウセイが口出ししてきた。

「何?」

「考えてること全部口に出てるぞ。」

「は!?」

私は反射的に口を押えた。

作者「たまにいるよねそういう人」

「…………(呆)」

「…………(赤)」