複雑・ファジー小説

Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.24 )
日時: 2012/05/02 22:00
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)

第15話                         毒姫様 後篇

—翌日—

友人のカレアが死んだ。
原因は蛇の毒だそうだ。

「……偶然よね?」

私はサキを一瞬疑ったが、そんな訳ないよね、と思った。

その晩、またサキがいなくなった。
そして翌日——

また一人、死んだ。

「……いや、それはない。絶対にないわ。」

また翌日——
また一人、死んだ——……。

こうなってくると村も大騒ぎだ。
私は村長に呼ばれ、集会所に行った。

「お前が紫の髪の者を連れてくるから村に災いが降りかかったのじゃ!」

私は責め立てられた。

「明日、また一人死んだら——……。
 お前の命で償ってもらうぞ。」

「〜〜!!
 はい……。」

とぼとぼ歩いて家に帰った。

「おかえりなさい、キスイ。」

相変わらずのサキ。
こんなサキが災いを及ぼすなんて考えられない。

私は言えなかった。

—その夜—

私はサキの後をついていくことにした。
夜、起きてどこかへ出ていくのを見ると、私は黙って追いかけた。

サキはどうやら友人の家に向かうようだ。
家から友人が出てきて、サキと何か話しているようだ。
聞き取れない……。

その瞬間、サキが友人の首に噛みついた。
私は驚いて声を上げそうになった。

しばらく経つと、サキはどこかへ行ってしまった。
多分家だろう……。

私は友人に駆け寄ったが、既に息はなかった。
私は……決意した。

家に帰ると、サキが黙って座っていた。

「サキ、あなたは「どこ行ってたの?」

「…………」

「私をつけてきてたの?」

「……うん。」

もう正直に答えてしまおう。
どちらにしろ私は逃げなければならない。

「ふーん……。」

「わ、私!!
 もうこの村にはいられない。

 今度人が死んだら……私を殺すって言われたもの!」

「え……」

「殺される前に夜逃げする!!」

「き、キスイ……。
 私……毒蛇の姫……。
 毒姫っていうの……。
  
 ねえ、もう何もしないよ、だからずっと私と一緒にいて……。」

サキは涙目で言った。

「無理だよ、どうせ私殺されるんだもん。
 サキ……アナタは森に帰って。」





「そう言ってわしは村を出たのじゃ……。」

Zzz……。

「って何寝とる!!」

「だってつまんないだもーん。
 大体作者が主人公って何それウザイ」

作者「Σ酷い」