複雑・ファジー小説

Re: .。○天魔の鎖●.. ( No.27 )
日時: 2012/05/02 22:20
名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)

第17話                          何この拉致は

「……さて、ここからどうやって脱出するかだ……」

こういう時でもリュウセイは冷静だ。
何でそんなに冷静でいられるかについて一度問いただしたい……が。
今はそれどころじゃない。

「まずこの縄を解かないとな。」

「どうやって?」

「俺の懐に短剣が入ってるはずだ。
 取ってくれ」

「手が使えないのに?」

「魔法でなんとかなるだろ」

杖ないんだぞ。
無理矢理だな、おい。

「ここ、か?」

無理矢理魔法を使って、手を創り出した。
初級魔法だから何とかできるものの、それでも杖がある時に比べれば魔力の消費量は多い。

「左だぞ?」

真っ直ぐに手を伸ばしていた。
これであたっていたら明らかにおかしい。

「あ、左か……。」

左に手をやった。
何か手にあたってる感じはするんだけど……。
魔法の手だから感触が鈍い。

「いつまで腕触ってる気だ。
 お前はあの変態作者か。」

作「なにをいうk(ry」

「あ、うん。
 作者は雰囲気壊すから出てこなくていいよ。」

あれ?
懐? どこだ?

ここか?

「そこは腹だ。 
 もう少し右」

右、右……。

「あ!!」

リュウセイの服に何かを入れる場所がある。
きっとここだ。

「痛ッッ」

な、なんで幻の手なのに痛みだけは伝わるんだよ……。

「短剣の先を触るな。」

「遅いよ!! というか何で鞘に入れてないの?」

驚いて短剣落としちゃったし……。

「ここまでくれば、自力だ。」

リュウセイは足で短剣を手元まで持ってきて縄を切った。

どうしてそんなこと出来るんだよ!!

「ここが超次元だからだろ」

「イナ○レじゃねーんだよ!!」

ともかく私も縄を切ってもらった。

「出口を探すぞ。」

「う、うん……。」

本当に何も見えないなあ……。
今更だけど……。