複雑・ファジー小説
- Re: .。○天魔の鎖●..【コメ募集】 ( No.45 )
- 日時: 2012/05/02 22:28
- 名前: 汽水 ◆8DOUeLxBGc (ID: 1EjfiyJS)
- 参照: http://ameblo.jp/y-k-a0430/image-11204104595-11875427413.html
続き
「兄ちゃんとアルスの……!?」
「ああ、これお前の家族のなのか。」
「どこで見つけたの!?」
「あの祭壇の上にあったぞ。」
「そんなの見えなかったよ……?」
「お前の注意不足だ。」
そうだ、よね。
リュウセイが……まさか、そんなわけないか。
いらない疑惑は捨てよう。
その剣をよく見ると、持つ所に血が滲んでいる。
これは、兄ちゃん達のなのか、それとも奴等のなのか。
それは分からなかったが、あの場所に兄ちゃん達はいなかった。
だったらどこにいるの?
逃げ出したか……もしくは……。
「んじゃ、俺はこれで」
「え?」
リュウセイがこの場を去ろうとしたので驚き、呼び止める。
「だから、さようなら。って言ってんだよ。」
「? え、あの……」
話が理解できない。
いきなりそんなことを言われても困るのだ。
「何言ってんだ?
俺は初めに言った。
『奪われたモン取り返したいから』付いていくと言った。
もう取り戻したんだからお前と一緒に居る必要がない。」
真顔で言われた。
私は驚きのあまり頭が真っ白で何も考えられない。
「じゃあさようなら。
頑張れよ。」
「え、ちょっと……」
リュウセイが私に背を向け、歩いて行ってしまう。
「ちょっと、」
スタスタスタ……
どんどん遠くに……行ってしまう。
「待ってよ!!」
やっとリュウセイが振り向いてくれた。
「め、メダルはどうするの!?」
「そんなものくれてやる。
どうせ俺には……必要ないものだ。」
「でも、リュウセイがいないと……。
私、やってけないもん!!」
「……なんでだ?」
「え?」
「お前は自分の意思で旅に出たんだろ?
だったら俺なんかいらないだろ。」
「それとこれとは話が違うっ」
「まあ、これ以上話し合っても時間の無駄だ。
俺は帰るぞ。」
そうリュウセイは言い、もういくら呼び止めても振り向いてはくれなかった。
私はまた一人ぼっち。