複雑・ファジー小説

Re: 六花は雪とともに【完結☆ 芙蓉の歌更新】 ( No.288 )
日時: 2012/01/11 18:28
名前: 火矢 八重 ◆USIWdhRmqk (ID: kAifypKr)

ナデシコの詩

聞こえる 鳥のさえずえに 思わず振り返る
振り返れば そこに大切な君がいると信じて……

けれど ふとかき消える 君の眩しい笑顔
私の胸の中に居るのは 貴女の笑顔でいっぱいで……

桜散る 春の景色
山を淡い紅で 染め上げて 儚く散って行きます
千年の時を越えて……


聞こえる 蝉の鳴き声に 思わず耳を塞ぐ
ふとあの時の 君の泣き声が聞こえそうだから……

あの時 私は意地張って 君の心傷つけたよ
あの時 私はその罪を 気づいてたのに 認めれずに……

蝉の亡骸 夏の景色
十日の命を削って 儚く散って行きます
千年の時を越えて……


聞こえる 虫の唄声 思わず聞きとめる
そこの足元には 撫子の花が咲いてた

私は 撫子のようにおしとやかではないけれど
君は 「撫子のような笑顔だね」って 言ってくれた……

周りの尾花 秋の景色
その中で 一輪の撫子 一生懸命に咲く
千年の時を越えて……


手を伸ばせば届くのに 届くと消えてしまう……
空から落ちる 六つの花は……

冬の景色 それは君の季節だった
張り裂けそうな胸と 一緒に抱いた 六花の想い出

君に何度 感謝の言葉と 謝罪の言葉 言い尽くせない
だから言葉に 出来ない想いを 届いて欲しいと願う
千年の時を越えても……