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複雑・ファジー小説
- Re: ボクと誓約の翼 {感想お願いします} ( No.17 )
- 日時: 2011/12/05 07:25
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: MRwb6zkQ)
ん……
ここはいつも行くあの世界に似てるなぁ…
冥界は夢の中の世界そっくりなのか。
「ちょっとディア。しっかりしなさいよ」
あぁ…
天使か……
朱色の翼だけど…
「アンタ何死人みたいな事考えてんのよ!」
どつかれた。
「いや、わかってるからね? ボク、大木に当たったくらいじゃ死なないってことくらい」
全く冗談だって言うのに。
誓約した想獣には心も読まれる。
やりづらい。
「大丈夫よ。あなたは疲れているだけ」
「あぁ。わかってるよ」
「あと…戦いの最中に気になることがあったんだけど……」
「お前、戦いの最中に考え事かよ。余裕だな」
「アンタには言われたくないわ!」
「……はい」
ハーピィが眉間にシワを寄せていたので、ちょっと態度をちっちゃくした。
「んで、気になる事って?」本題を切り出して話題転換。
「なんか……ここからかなり北の方角から強力な呪術の妖力を感じるの…」
「北……?」
北の国は一般的に知られていない部分があり、実はボクもあまり知らない。
まぁこれもいい機会だ。
「じゃあ次の目的地は北の方角だね?」
「うん……」
何かを言いたげにもじもじするハーピィ。
「どうしたの?」
すかさず声をかける。
「あの……ディアはどうしてあの呪文を使わないの…?」
「あの呪文? もしかしてあのディバ……」
この悪いタイミングで意識が途絶える。
いや、これについては正直触れないで欲しかったからある意味ではいいタイミングかもしれなかった。
「……………」
辺りは静寂に包まれている。
ボクはガーゴイルと戦って意識が途絶えた場所と全く同じところにいた。
「よっこらしょっと…」
重い体を起こし、モーガングの港町へ向かった。
方角はわかってるんだけど今、何時なんだろう?
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