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複雑・ファジー小説
- Re: ボクと誓約の翼 ( No.24 )
- 日時: 2011/12/08 22:28
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: MRwb6zkQ)
「ディア……大丈夫。あなたは助けられたのよ」
ハーピィの声。
でも応える事は何故か出来なかった。
………………
ここはどこだ?
「あ、博士ー。目、覚ましましたよ」
「おーどれどれ」
体を起こそうとしたら、博士と呼ばれた老人はボクの顔を覗きこんできた。
う……近い…
「お主、あの吹雪の中で倒れていたんだぞ?」
それくらいは知ってる。
「あの…助けていただいてありがとうございます」
軽く会釈。
礼儀くらいは正さないとね。
内心どう思ってようが。
「礼にはおよばんよ。しかし、まだ体力が回復しておらんからの」
確かにそうだ。
体のあちらこちらに動かない箇所がある。
「回復するまではここで休むといい」
「いえ、心配には及びません」
だってまぁ解放すれば全回復だし。
「行くよ。ハーピィ」
ここで特有の光が…
…………………
……出ない。
「お主、人の話を最後まで聞かんかい!」
「え、いや、何で??」
なんでハーピィが出ないんだ?
「体力が回復しておらんのはお主ではなくお主の想獣じゃ!」
そんな事一度もなかったぞ!?
「お主、まだ新米か…」
「なんなんですか? あなたは?」
これ以上この話題続けてたらめんどくさそうだから一番気になってることに話題転換することにした。
「ワシ? ワシはこの世界から見たら異次元の世界からやってき……」
うわぁ
もっとめんどくさい方向に…
「……で活躍した科学者で民衆には……」
いつまで話こんでんだ?
このおじさん。
「……を開発した…って聞いておるのか!?」
バレたか。
「要するに頭がおかしな人なんですね」
しまった。
本音言ってもうた!
「そう! 天才は他の人に出来る考えはあってはならぬ!」
うん。
このおじさん変にポジティブで良かった。
そんな感じで、めんどくさい会話が続き、眠りについた。
その晩もハーピィが現れることはなかった。
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