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複雑・ファジー小説
- Re: ボクと誓約の翼 {感想お願いします} ( No.8 )
- 日時: 2011/11/28 18:02
- 名前: 元吉 ◆8OHUrY3.ic (ID: JOS6d.XR)
「ウゴァァ!」
ヒデイルが俺に重くも速い一撃を放つ!
慣れない攻撃に俺の服は少しずつ切れ込みが入る。
所々赤く滲んでいるところもある。
迅速戦法にここまで着いてこれるなんて……
「なら、魔法で答えてやるよ!」
俺はヒデイルとの間に距離を取る。
そして、足元に魔方陣が姿を現す。
ヒデイルが距離を縮めようと、近寄ってくる。
魔方陣の意味を理解していないのか?
少し経つと俺の両手に青白い光が宿り始める。
近寄るヒデイルの懐に一瞬で飛び込み、その腹に両手を当てる。
言うまでもないけど、これはまだ攻撃じゃない。
「貫け! フロスドライブ!」
俺がそう叫ぶと青白い光から巨大な氷柱が生え、ヒデイルの腹を貫く!
「ゥ…ゴガァ…」
ヒデイルは力なく叫ぶ。
しばらくして氷柱が消え、ヒデイルが音を立てて倒れた。
大剣は手から離れていた。
しばらくは俺自身のため息だけしか聞こえなかった。
「おい。ヒデイル……」
いつの間にか戻ってきたのか、ヒデイルの相方らしき男が戻ってきていた。
男の顔には明らかに気が動転している。
「すまない……俺はこうする他…」
「あぁ。事情がわからないはずはないだろう」
男はヒデイルの腕を肩にかけ、去っていった。
そういえば、この大剣を売っていた店…
ボクは辺りを見渡す。
だが、どの店にも人がいない。
もちろんあの大剣を売っていた店もだ。
ボクはその店の前まで足を運んだ。
極一般的な物しか売っていないが、ここには明らかに呪われた剣が売られていた。
何故なら、その妖力がまだ残っているからだ。
「奴等の差し金か…!」
ボクは拳を力強く握る。
ダメだ。
今は痛みや疲労が激しい。
今日のところは宿屋に戻るとしよう。
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