複雑・ファジー小説

Re: 十二支と命者と妖たち 四章【後】 ( No.26 )
日時: 2011/12/31 13:10
名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id




   向こうをみると炎があがっていた。

    「早く逃げて!」

   「私はたたかってくる!」


    「まって!戦っちゃだめ!」


      「なんで…!?」

  「昔から…っ、どんな時でも血を流す戦いは
   
    しては駄目とつたえられてきたの!」


     

     「でも…。」

   「おねがい!」



     「…ッわかった…。」


     「にげましょ。」

 
 風音と花巫女は森の道へと逃げた。




 

 
   しかし…!

     ズドオオオン


玄妖の攻撃がとんできて前の大木がたおれ、逃げる道をふさいだのだ。

   倒れた大木には火がついていた。


  周りをみると、炎にかこまれていた。




   すると、花巫女は倒れこんでしまった。

  「花巫女さん…!?」

    「私は…もう無理…。風音さんだけでも…。」

  「そんなっ!!」


   「ねえ、これ…この髪飾り…あなたに…あげる。」



   
 
 

   そう言うと風音の手に髪飾りをにぎらせ…、

 風音をドンッと最後の力をふりしぼって風音を思いっきり

    押し飛ばし、炎のなかを通り、

 炎の檻から無理やり追い出された。

  「花巫女さん…!」




    炎のなかに飛び込もうとしたが木が倒れ、

  その勢いでまたとばされてしまった。

 

     「花巫女…さん。」

       風音はそのまま意識をうしなった———。