複雑・ファジー小説

Re: 十二支と命者と妖たち 六章【前】 ( No.36 )
日時: 2012/01/02 11:31
名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id

風音は雪降り積もる町へときていた。

町…といっても寺や神社がみっ集しているところである。

壊れかけで少しよごれている案内看板をみてみると、

   『神社寺の里』

と、かいてあった。神社寺とはむちゃくちゃである。



それにしても、雪の量がすごい。

   「なんでこんなに雪があるの…?」



    「それは、妖神様がいるからだよ。」

      「え?」

後ろから可愛らしい声が聞こえてきた。

 振り向くと、風音より小さな女の子二人がいた。


    「あなたは?」

    「私はみかん、蜜柑なの。」

    「私は柚子なの。」

  どうやら双子のようだ。

「えっと…、髪をよこでちょこんと結んでいるのが…蜜柑ちゃん?」

    「うん。」

「ふつーに髪がみじかい女の子が柚子ちゃん?」

    「うん。」

  双子はいっしょににっこりと笑顔をつくる。

「ここに住んでいるの?」

    「うん。」
 
 蜜柑は返事する。

「ここには雪女の雪奈(せつな)と蜜柑と柚子しかすんでいないの。」

「雪奈…さん?じゃあ、この雪は雪女の雪奈さんが?」

    「うん!」

 「柚子たちは座敷わらしなの。」

   「ここには三人しか…いない…?」

 風音はこの里にそびえる二つの大観音を見ながら言った。