複雑・ファジー小説

Re: 十二支と命者と妖たち 六章【中】 ( No.37 )
日時: 2012/01/02 11:56
名前: ガリュ (ID: kG84zh4.)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id



   「蜜柑、柚子、そちらの方は?」

すきとおるような声が聞こえてきた。

蜜柑と柚子の後ろから歩み寄ってくる者がいた。

 「あ、雪、この人、風音さんっていうんだよ。

「あなたは…人間…?」

 「あ、まあ、詳しくいえば人間でも、妖でも…ないと思います。」

「そうですか…私達はただの妖です。」

「え?雪は素妖じゃないの?」

蜜柑は不思議そうに問いかける。

「詳しいことは…わからない。」

「えっと…私は、命者…です…。」

「命…者…?あなたがあの…!?」

「え、ええまあ…。」

  「お会いできて光栄です!」

「は…はあ。」

 「さ、蜜柑、柚子、この方を案内しなさい。」

  「「はーい」」

蜜柑と柚子は口をそろえて返事をする。



 

風音が案内されたのは雪達が暮らしていると思われる家であった。

蜜柑と柚子はお茶菓子とお茶を注いで風音の前に静かにおいた。

  「ありがとう。」

「どういたしまして。」

返事をしたのは柚子だった。

柚子は蜜柑より少し、おとなしいようだ。


すると、雪は喋り始めた。

「風音さんも見たでしょう?この里のおおきな二つの大観音の塔を。」