風音が外に出ると、向こうの山から炎があがっていた。 「あそこ…か。よし、だったら…!」 風音は酉を開封する。酉は足で風音の肩をつかみ山へとむかった。 だんだん近づくにつれ、なにか、炎のなかに動く影があった。 「玄…妖?」 そして炎のすぐ近くまでくると…、炎のなかにある者が はっきり見えてきた。 爪は鋭く、四速歩行で牙が鋭くて長い。尾も長い。 「これは…?」