複雑・ファジー小説

Re: —風桜雷槍—十二支と命者と妖たち ≪戦いへと…≫ ( No.78 )
日時: 2012/03/09 19:14
名前: ガリュ (ID: quLGBrBH)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id

清龍は低くうなる。

すると、柊が、清龍の身体を素早く斬る。

清龍は悲鳴をあげる。

「もういちど…。もういちどあなたの望みを聞く。」

風音は清龍に問う。

「わたしが…斬られただけで考えがかわるなんて…あまいな。」

清龍は苦しまぎれに笑う。

すると、また清龍は風音に襲い掛かる。

風音が避けようとした時、転がっていた妖につまずき

転んでしまった。

清龍はくちを大きくあける。

大きくあいた口からは、鋭い牙がのぞいていた。

風音がだめだと思った時、なにか、温かいものがやさしくつつんだ。

誰かのむせるような音に気づき、我に戻る。

気がつくと、柊がすぐよこで倒れていた。

背中からは出血していた。

柊はあの牙に引き裂かれたのだろうか。

涙がこみあげる。そしてあふれ出した涙は頬をつたい、

柊の目元に落ちる。

「なんで…?何で私をかばったの!?自分が傷つくだけなのに…!

 花巫女さんも…!柊くんも…!」

柊はやさしく花のように微笑む。

「俺はお前と会って、不幸だと思ったことはない。
 
 むしろ、幸せになれた。」

「でも…わたしは…守れなかった…。結局…失った。」

「おまえには仲間がいるじゃねえか。十二支たちと妖たちが…。

 もちろん俺達も…だ。」

「なんで私を守ったの?」

「…好きな者を守ってなにが…悪い…?お前には…あるんだぞ?

  大切な仲間たちと…おまえを信じてる仲間が…
  
  いるんだから…な…。」

そう柊は言い残すと、まぶたをつむった。

「……………私は…守りたい…!」

風音は封じる札のなかでも強力な力をもつ札を手にし、

清龍にむかって風音ははしっていった。



 風音の札は、無事、清龍を封じた。






















         「私…守れたのかな…。」