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複雑・ファジー小説
- Bad:5 1/2 ( No.29 )
- 日時: 2011/12/13 01:55
- 名前: うにょ (ID: qpE3t3oj)
「きゃーっ!美男美女ねっ」
「お似合いですわねぇ」
「「………」」
所(日にちも)変わって今。
私は超が付く程の有名な高級ホテルに来ていた。
「やっぱり、サプライズにして良かったわね!!!」
「えぇ、えぇ。お似合いですわよ〜」
女性陣二人が褒めちぎっているのは、私と…
「一体何がどうなったらこうなるの」
「そんなの俺が聞きたいぐらいだよー?アハハ」←棒読み
この、私の隣でこの状況を楽しんでいる昨日の変態男。
(あんたも被害者じゃないの!!?)
何。もしかして、知らなかったの私だけだったりするわけ??
そんなパニック状態の私に追い討ちを掛けるように、母は私にこう言った。
「美玲、彼は時政 静冶君。あなたの許婚よ!!」
「…へ?……ぇ、ぇえええええ!!!!!???」
どうしよう。驚きすぎて言葉が何も見つからない。
- Bad:5 2/2 ( No.30 )
- 日時: 2011/12/13 22:20
- 名前: うにょ (ID: qpE3t3oj)
———現在正午を針が回ったばかり。
それは、遡ること4時間と30分前———…、
私はその時、確かに心地良いまどろみの中にいたはずだった。
暖かい自室のふかふかのベッドで、すうすうと寝息を立てていたのだ。
「お嬢様。失礼」
バサッッ
シャッッ
「んぁ…っ!?」
突然掛け布団を剥ぎ取られ、カーテンを開けられて朝の日差しが差し込んだ。
「っな、こんな朝からとんだ失礼…っ!いい加減にしてよ!!!」
慌ててがばっ、と勢いよく起き上がると、視界いっぱいに見慣れた顔が広がった。
「ふふ。朝から盛らないで下さい、お嬢様」
にこり、と目を細めて笑むこの男。私の執事・晴山。
私はその言葉に再び慌てて、今度は勢いよくベッドから降りた。
「…フ。まあ、いいですよ。今は時間がありませんので」
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