複雑・ファジー小説

Far:2 1/2 ( No.3 )
日時: 2011/11/28 00:21
名前: うにょ (ID: qpE3t3oj)




「…やっぱり、……から、…」



「いや、だが…。……と…こと…」






……先生と、誰か女の人?









眩しい。けど、重い目蓋は開いてくれそうにない。










私は、唯一の情報源となっている聴覚に全神経を集中させた。




聴覚からの情報のみが、頭の中にインプットされていく。

Far:2 2/2 ( No.4 )
日時: 2011/11/28 00:35
名前: うにょ (ID: qpE3t3oj)



「…それでも、彼女の現状を考えれば、そうするしか策はないはずよ」





「まあ、普通に考えればそれが妥当なのだろうけど」







ああ。



この声は、先生と、先生の同期の松宮先生だ。






だから、先生もタメ口なんだ。










「……ふ」





突然松宮先生が鼻を鳴らした。




「何がおかしい」




「ううん。ただ、彼女が可哀想でね」




「どういうことだよ」先生のその声には、若干の怒気が含まれているように聞こえた。「……まさかっ!」










      「……“宣告”。しなくていいのかしらねぇ?」









「……っ!!!」







焦る先生に、松宮先生はふふ、と笑った。



どちらとも判断しがたい足音が一つ、遠ざかっていく。






「…じゃあね。伊崎チャンによろしく♪」








同時にドアが閉まる音がした。