複雑・ファジー小説

Re: 罪とDesert Eagle 【更新です! コメ下さい】 ( No.181 )
日時: 2012/01/27 22:17
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)
参照: 短編じゃい!

1000記念短編
「死にますか(笑)?」

「え〜と。全員集まったな?」
怪しげな【戦闘服】を着ている厚木陽子先生…… 
————まさか、あれが選ばれたのか?————
「今持っている武器をこれらに替えろ」
眼の前にはデザート・イーグルのエアガン……と刃がない日本刀。他のメンバーも銃器はエアガン、刃物は刃が無くなっている
「あの、なにやるんですか? 先生」
すこし冷や汗をかいている社が手をあげた。
————お前も、嫌な予感がするのか……————
「決まってるだろ? 内戦だよ」
そういうと俺らに襲ってきた! 先生はトカロフを抜き撃ってきた!
全員がすぐに分かれて自分の居場所を確保するのが鉄則だが、俺だけうまくいかないようだ。
「ハハハハハ! 待てこら!」
俺の方を集中的に追い回す厚木先生。遠目で見たら変人ですね
————いつも俺だけ追うなよ。みんな平等だろ?!————
ずっと前に聞いたことがあるが、そのとき先生は「だっておめぇ持久力あるじゃん」だった。

「おい! おい! 待ってくれよ。俺はまだ準備してない!」
一生懸命デザート・イーグルをポケットに入れ日本刀を構えた。その時、後ろから無口な友の声が聞こえてきた
「……不意打ち」

ガシッ!

「灯……同盟を組まないか?」
友いや、灯はメリケンザックを強く押してくる。
「内戦に同盟は……無い!」
「ック! 接近戦じゃなかったらお前は弱い!」
メリケンザックと日本刀がかみ合っていたが、それを強引に解き後ろへ飛んだ。灯は猛スピードで走ってきたが時は遅い!
「Dessertでもどうぞ!」
デザート・イーグルから発射されたBB弾は的確に眉間を痛めさせた。
「……やるな」
灯は眉間を手で抑えていた。よく見ると眉間から少し血が出ていた————不味い!
灯が能力で急接近してくると思い身構え目をつぶったが————


来なかった

眼を開くと気絶している灯が倒れていた。外傷もない(眉間以外)のに何故?
「誰だ! 襲った奴は!」
日本刀を握りしめ深く構えた俺の頬をBB弾が掠めて行った。
————誰だ? 【俺の視界からは敵の姿は全く見えない!】————
久しぶりに俺の頭が冴えはじめた。
「まず、何故一発しか来ない? そして、見えない? 能力か? それとも……」
俺の頭の中で憎たらしい親友を思い出した

「社! 待っていろよ!」
校舎屋上では二人の男が立っていた
「策士。馬鹿が来たぞ」
「そうだな。僕は戦えないから、君が【油断した】和君を処分してくれ」
「了解。隊長」
言い終わったとたん、和が二人の目の前に現れた
「やはり、お前らだったな! 俺から獲物取ったの後悔しろよ!」
社は思いっきり溜息をつくとドラグノフ(エアガン)を俺の頭に向けた。策士は腕を組みそっぽを向いた。
「和、お前の負けだ。安らかに眠れ」
社が引き金を引いた瞬間、俺は横に飛んだ。そしてフェンスの上を走りながら社に近接攻撃を行った。
「狙撃手は、近距離戦が苦手だ。これは鉄則だろ?」
日本刀で殴ろうとした瞬間、俺は三メートルも吹っ飛んでいた。腕組みをした策士が馬鹿にするように笑った
「だから、狙撃手は近距離戦、いや【格闘技】を覚える。甘かったな」
二人は、俺の額に銃口を向けた。
————終わったな。やはりこのコンビにはかなわないな…… あれは?!————
俺は二人の後ろにできた影を見て大笑いした。
「残念だが、お前らも一緒にGAME OVERだな」
二人の顔に「馬鹿じゃないの?」という文字が書いてあったから教えてやった
「だって、だって。鉄筋持った歩く暴力装置が後ろにいるぜ」
「「!!」」
後ろを見ると汗をかいている歩く暴力装置こと厚木陽子先生が立っていた
「いや〜 鉄筋で校舎登るのは疲れるな〜  というわけでじゃあな」
「「「だったら、階段登ってこいよ」」」
————これが俺の辞世の句かよ。まさかツッコミだったとは————
そう思いながら鉄筋が腹に食い込むのを待っていたが、いっこうに来なかった。
————?? 何が起きた?————
眼を開いてみると【動かない厚木先生】がいた。鉄筋は俺の腹数センチで止まっていた
「まったく、厚木先生。神奈さんに言われて来たかいがありました。」
俺達も固まっていて動けないがこの声は————
「私、清水正が来なかったら大変でしたね。和君」
————清水先生! 二度も俺の命を助けてくれた!————
「内乱は危険なので私の管理下でやることでしょう? 学園長が呼んでます」
厚木先生は、清水先生の声とともに去って行った? いや、拉致された。
 束縛から解放された俺達23班は、寮へ帰って行った。


                       終り

「? 私がどこでいたかって? 内戦だし、危ないからロッカーに隠れていたよ。移動するときは段ボール使ったよ!」
微笑ましい神奈の顔だった