複雑・ファジー小説

Re: 罪とDesert Eagle 【クイズ更新です。コメ募】 ( No.193 )
日時: 2012/02/01 21:05
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)
参照: 短編じゃい!

第三話『決着』

全員血まみれの姿で乱舞し、敵を不快な音とともに病所健太を追い詰めていった。
「逃げ場はないのか! やはり1000人では足りないか!」
健太は後ずさりしながら仲間に総攻撃を指示した。しかし————100人、おろか80人しか地面に立っている者はいなかった。
「おォー!」
80人が同時に襲ってきたのを自分はスコープをのぞいて一人ひとり脳細胞を完全に破壊する作業に臨んだ。全員、神奈と伊月先生の治療のお蔭でかすり傷しか負っていない。
 ヘルメット達が四肢をばらし、馬鹿が口を押えながらアキレス健を斬る。灯はのどを完全に潰しヒット・アウェイを実行中、犬神は89式を構えてぶっぱなす。
 どう見ても自分らが優勢だった。
「残念だが、Iは引き上げるよ。じゃあね」
————逃がすか! 自分が仕留める!————
自分の愛銃、ドラグノフから飛んだ7.62mm×54Rはしっかりと闇の医者リーダー『病所健太』の心臓を貫いた。




























となればいいのに。



状況は最悪だった。
地面に仰向けで倒れているヘルメット達の一番硬いアーマー、ケブラー防弾チョッキが破けておりそこからは切り傷が見えた。あいつらは完全に気を失っているか、考えたくもないが死亡しているだろう。
 灯、馬鹿、姫、真一も同様倒れていた。全員呻き声をあげて、救助を待っていた。灯が一番重傷だった。最初敵は素手で襲ってきたが、数分後から【体に仕込まれていた武器】で襲われた。接近戦担当の灯は重い一撃を食らい、大量出血の危機に瀕した。なんとか後方支援により死ぬことは無かったが————
「あと一人だよ。みんな頑張ろうね」
「おォー!」
————後方支援の自分だけが残るのはさすがに不味い!————
伊月先生、神奈、策士は自分を庇って怪我をしている。そして貧血で気絶中……

「やはり、格闘術を覚えたことは良かったな」
————自棄で徒手空拳で戦ってやる!————
「おォー!」
十人がまとまって襲ってきた! 彼らの目は虚ろだった……
————殺られる!————
死を覚悟した瞬間、十人を黒い塊が吹っ飛ばしていった。そして忌まわしい声が聞こえてきた。そして自分の日本刀が青く光った。
「社君、やっと見つけました。さぁ結婚しましょう」
【自分の巫女姉貴が……そこに凛として立っていた】

                夜明けの始まり