複雑・ファジー小説

Re: 罪とDesert Eagle 【6月13日「異常」更新】 ( No.339 )
日時: 2012/06/30 20:39
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)

第六階戦
人心建広は真ん中が円の形で抜けている手裏剣を指の中に通すとクルクルまわし始めた。
それを見た伊月は武器を持って固まっていた。
(手裏剣ってそうやって持つ物じゃないんだよな…… こいつ、素人か?)
「儂はちゃんと戦えるぞ。お主ら気を付けたまえ」
「!! ……油断するわけないだろ」
(確か、人心建広は精神科とかいっていたよな……ということは幻覚!!)
「遅すぎる」
一気に目の前が真っ暗になった。

裁判所、容疑者、血……

「「どぅ!!」」
眼鏡があることを確認して頭を押さえながら立ち上がると『メカニック』を発動した。
「この銃器でブッコロシテやる」
頭を押さえながら立ち上がった犬神は89式小銃を構えてトリガーを引こうとした。
「トリガーを引きたくても引くことができない。いや、何かに抑えられていて引くことができない。お主、そうだろう?」
ゆっくりと目を閉じながら自信たっぷりにいう人心建広は能力者ではない。故に、戦わずにして勝ちたいのを望むばかりだ。

『故にすぐ消えるべきではないのか?』
冷たく通る声
『だから、君たちを消そう』
声が聞こえる。


光とともに『人心建広』は消えた。

七階、八階でも同じことが起きた。
「おい、どうした??」
「こちら、榊。敵が消えた!! どうぞ!」
「こちらもだ!! どうぞ!」
「策士! どうする!!」
「……屋上へ行け!! まず、病所の安全確認からだ!」
「了解!!」
放送される無線は酷く、時々ノイズが入っていた。
「こちら……榊…… 敵と遭遇!! うっ! 交信をき」

「全ユニット、屋上へすすめ!!」
「了解」

屋上を駆け上ると……




次回最終回。