複雑・ファジー小説

Re: 罪とDesert Eagle 【次回最終回】 ( No.342 )
日時: 2012/07/04 20:31
名前: 檜原武甲 ◆gmZ2kt9BDc (ID: S20ikyRd)

最終話「統制」
屋上には大きめのコートを着ていてレインコートみたいになっている人、白衣を着て眼鏡をかけている三つ編みの女性、西洋甲冑を着ている大男の下に榊と神奈が倒れていた。
「おい! 姫をどこやった!」
駆け付けた策士は周りの状態を見て一番にここにいたはずの仲間を探した。
「そこだよ」
女性が指差したのは駆け付けた仲間の後ろだった。
 姫はぐたりと壁によりかかっていた——息の根はあるがまわりは銃弾でできた穴で埋め尽くされていた。
「この榊という少年は禁忌を犯してしまった。この少女は元から禁忌を犯していたが……見逃していたのだろう。彼らは私たちが預かろう。その代わりにあの「病所健太」の能力を教えてやろう」
「そんなのはどうでもいい!! 和君と神奈君を返してくれ。さもないと発砲する」
策士の呼びかけで全員の武器が向けられても、女性は見向きもせず
「元通り(オールバック)。自分の状態をその過去の地点まで戻す能力。いわばチート能力……君たちは勝てなかっただろう」
「発砲許可!」
トリガーを引く者もいれば、自分の能力を発動する者もいた。
「……俺がいる」
コートをきている男が手をかざすと銃弾が跳ね返された。能力も無効化。

「ということで、この少年少女は預かります。ではさようなら」
そういうと三人と榊と神奈はいきなり光って消えてしまった。


「……これ。どうやって報告すればいい?」
途方に暮れる彼らに追い打ちの報告が入った。

「俺らの学校がテロリストによって崩壊だそうです……」

森林の中を走る男が一人。
「まさか、あの少年が! くそっ! こうなったら、オリュンパスなんて知らねえ!」
オールバックの人は走り続けた。



それから時が過ぎ3年経った。