複雑・ファジー小説
- 第二章 腐女子と呪い ( No.4 )
- 日時: 2012/04/26 18:21
- 名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode
蒼乃「何…これ」
賞味期限が過ぎた食べ物を全く気にせず食べる私もこれは頂けない。一体これは何なのだろうか。
机を見ると見覚えのない封筒が置いてある。
開けますか?
→開ける
開けない
いやいや開ける以外ないだろうwってか私ゲームのやりすぎだ。
その赤い封筒を開けると中には手紙が入っていた。
沢城蒼乃様
貴方は見事私の呪いにかかりました。呪いの内容は以下の通りでございます。
「一年以内にリア充になる事」
一年以内に以上の事例を達成できなかった場合、貴方様の呪い(青色の魔方陣)が貴方を喰らい殺します、お見知りおきを。誰かのイタズラとはユメユメ思いませんように、この手紙もその呪いも関係者以外は見えませんので。
では有意義な一年間を。
蒼乃「はぁ…」
はっきり言って意味がわからない。しかし手紙もイタズラにしては高そうな紙を使っているし、わざわざ封蝋までしてある。それに何か…何か自分の中で「嘘じゃない」って感じがする。
しかしリア充になるとは難題な…着替えながら考えてみる………あぁグズグズしていたら遅刻してしまう。
朝食を食べる前に手を洗ってみるが、いっこうに落ちる気配がない、マジックで描いた訳ではなさそうだ。前にいつ見たか分からない鏡を見てみるとやはり魔方陣が目立つ、何回角度を変えてみてもやはり目立つ。それどころか母に熱でもあるのか聞かれてしまった。コンチクショウ。食べている間に母の様子を伺ってみるが、右手の魔方陣に気づく様子がない。
やっぱり本当なんだろうか…
珍しくBL以外の事を考えながら登校していると、いつもより体感時間的に3倍かかった気がした。恐ろしきBLパワー!!!
学校に着き、教室に向かっていると歓声が聞こえた。また生徒会長と桐谷茉莉か。
よくみれば人だかりまである。邪魔だなぁ…まぁ昨日の事もあるし、桐谷茉莉には挨拶しておこうと彼女に近づいた瞬間
茉莉「ヤッホ〜い鬼畜攻め拘束プレイ好きの腐女子〜!」
人生終了とはこの事である。
蒼乃(終了しました)「」
茉莉「あぁごめんごめん昨日名前聞かなかったからさ…」
蒼乃(終了しました)「沢城蒼乃です。」
茉莉「沢城蒼乃……よし覚えた、今度からはちゃんと名前で呼ぶよ。」
そうしてほしい…
生徒会長「茉莉どうしたの?」
茉莉「あっ、今行くよ翔子」
どうやら生徒会長は小鳥遊翔子という名前らしい。
彼女までこちらに来た。
翔子「また何か茉莉が変な事してきた?」
蒼乃「えぇ鬼畜攻め拘束プレイ好きの腐女子言われました。まったく、そんな謂れのない名前で呼ばれる筋合いハナイノニ」
茉莉「嘘つけ」
翔子「……まぁいいわ、迷惑かけたわけじゃなさそうね、茉莉も相手の名前くらい覚えなさい。じゃあね沢城さん。……!」
ん?今私の手の甲見てビックリしたような………腐女子が鞄を両手持ちしてたからかな?…
〜放課後、自宅にて〜
結局誰にも気づかれなかったな…やっぱり本当なんだろうか………
ってか本当だったら早くリア充にならないといけないのか。おもむろにクラス名簿を見てみる。
2番 石田君
……無理
4、5、8、10
……無理
ブサメンは無理www
22…これは…まぁ無くもないかな
しかし今気づいた、乙女ゲーと違って、告白しても振られる可能性があるじゃん。
無理じゃん\(^。^)/
ヤバいヤバいヤバい
蒼乃「とっ取り敢えずスレ版でも見るか。」
その時、蒼乃にノーベル賞が取れてしまうくらいのひらめきがあった。
昨日見た何とか何とか事務所だ!!
善は急げで、さっさと調べる。
蒼乃「あっあった!呪いの悩み引き受けます倶楽部だ!」
一文字もあってないじゃないか。それで、どうしたらいいんだろうか、と思ったら下に思いっきり書いてあった。
悩みがある方
自分の住所と氏名を入力し、呪いを写した写真を貼った上で、送信ください。 こちらから訪問します。
以下管理人のメルアド
*************
呪いを写した写真???この魔方陣を写真にとればいいのだろうか。住所を教えるのは怖いが今は非常事態だからやむお得ない。あぁ後、親が帰ってくることは避けたいので、予め来る時に連絡を欲しい事をパパっと打って送った。後は待つだけだ。いくら近所と言えども、事務所の住所から車で30分はかかるからな。
ピンポーン
回覧板だろうか、めんどくさいと思いながら、玄関までいき、扉を開ける。そこには、いかにもロリコンが好きそうな、着物を着た幼女がいた。
蒼乃「お嬢ちゃんどうしたの?回覧板?」
しかし、高そうな着物を来ている。そんな金持ち近所にいたかな?
幼女「何言ってるですぅこのいき遅れ確定の腐女子」
初めて幼女に殺意を覚えた。
幼女「気づかないなら教えるですぅ。私は呪いの悩み引き受けます倶楽部会長のマチルダですぅ。今日は直々に来てやったですぅ。」
蒼乃「は?」
驚きも驚き。こんな幼女がそんな事やってるとは……しかしそれ以前に、私がメールを送ってから2分と経っていなかったのだ。