複雑・ファジー小説
- 第5章 適性検査と毒舌家 ( No.12 )
- 日時: 2012/04/26 18:26
- 名前: 緋賀アリス (ID: 35AN48Qe)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi
〜蒼乃の家・午後9時〜
蒼乃「……で今回は……自転車は使わないぞ」
マチルダ「えぇじゃあどうするですぅ?」
蒼乃「昨日思ったんだけどさ、二人で瞬間移動できるならさっさとそうしようよ。」
マチルダ「えぇ!?自転車の方が絶叫マシンっぽくて楽しいですぅ。」
こいつは何をとち狂ったことを………
マチルダ「絶対自転車ですぅ!自転車ですぅ!」
蒼乃「ドラマの予約ってすぐ取り消せるんだよね。」
マチルダ「自t、そうですぅ!ビバ瞬間移動ですぅ!」
蒼乃「よろしい」
早速、辺りが光りに包まれる。
〜校庭〜
マチルダ「ホントに自転車で行くなんて邪道も邪道、ハイパー邪道ですぅ。」
こいつはどんだけドラマが大事なんだ。
校門まで瞬間移動したみたいなので体育館まで歩く。
梓「あ、お待ちしてました。」
蒼乃「梓ぁ、早いのね」
梓「マチルダも一緒なのね?今日は適性検査だっていうから頑張りましょう。」
学校の全校生徒が梓みたいだったら私もリア充だったかもしれない。
が、おしゃべりもつかの間、辺りを生ぬるい風がとぐろ巻く。
マチルダ「早速くるですぅ!適性検査開始ですぅ。」
梓「じゃあ蒼乃さん、呪人化しましょう。」
蒼乃「うん!」
梓が腰まである長い髪をたくしあげると、うなじに黒い魔方陣が出てきた。私とは違う模様だ。
私は青い雪の結晶の模様なのだが、円の中に描いてある模様が梓は、十字架に悪魔の翼のような模様だ。
マチルダ「呪いの魔方陣の模様は人それぞれなんですぅ。蒼乃も一昨日の事を思い出して、レッツ呪人化ですぅ。」
そうだ、イメージイメージ !
梓の周りが黒い閃光に包まれる。私も早くせねば。
右手の甲の魔方陣が輝いて辺りに青い閃光が溢れ出す。今だ!!
蒼乃「プ〇キュア・スマイル・チャージ!!」
梓「」
マチルダ「」
そう、周りからどんなに否定されようと私はプ〇キュアなんだ!!キュアビュー〇ィー なんだ!!閃光が消える。さぁ、思いっきり名乗りを挙げよう。
蒼乃「しんしんと降り積もる清き心!!キュアビュー〇ィー!!!」
梓「「」」
マチルダ「「「」」」
蒼乃「決まっt、ぶほっ!!
マチルダ「鏡の魔女ですぅ!」
目の前には、鏡の使い魔をそのまま大きくしたみたいな奴がいた。今何か撃ってきたのはこいつか………
蒼乃「名乗り直後に攻撃するなんて許さん!!喰らえ!!『フロs
梓「何やってんのよ!!クソ腐女子!!!」
梓が目の前を黒い翼を広げて飛んでいく。
ってか今凄い罵倒された気が………気のせいかな?
梓「『孤独な心(ボッチ・ザ・ハート)!!』」
梓の手に巨大な鎌が現れる。にしても名前が不憫……
梓「行くわよ!!エリザベス!!」
彼女の真下から巨大な骨だけの手が出てきて、鏡の魔女に殴りかかる。
鏡の魔女「ウェヒッヒィ」
対する鏡の魔女は、それを軽々かわして、又透明な破片を幾つも撃ち出す。
梓「きたわね、いいわ。『カオスクラッシュ』!」
彼女の腕から黒い衝撃波が放たれ、破片もろとも砕いて相手に向かっていく。
両者一歩も引きません!!!
マチルダ「何実況してるですぅ!蒼乃も働けですぅ。」
いやだって決闘みたいな感じだからさ…………
梓「さっさと働きなさいよ、この行き遅れ!!魔法 も使えないのォォ??」
やはり、聞き間違えではなさそうだ。何か梓のキャラが………((((;゜Д゜)))
とりあえず何かしよう。
蒼乃「『フロストリボン』!!!」
こないだの要領でリボンを相手の近くに…できない!!!撃ってくる破片でリボンが切れてしまう。
梓「もっと近くで撃ちなさいよ!!んな事も考えらんないの?腐女子は脳も腐って中身ドロッドロなんじゃない!?」
あらやだ梓さん怖い((((;゜Д゜)))
鏡の魔女「ウェヒッヒヒァィ!」
魔女が破片を集めて剣を作り出しこっちに斬り込んでくる。向こうから近づいてくるなら…………
蒼乃「『フロストリボン』」
相手が突っ込んでくるギリギリまで、引き寄せて一気にリボンを飛ばす、やった!!見事にリボンに絡み付かれて動けなくなっている。
梓「何だ……少しはできるじゃない、クソ腐女子!」
いや蒼乃です。
梓「一気に決めるわよ!」
梓が鎌を黒く輝かせ大きく振りかぶる。
鏡の魔女「ウェヒィィィ」
梓が鎌を降り下ろそうとしている鏡の魔女が消えた。
瞬間、梓の後ろで甲高い笑い声と鋭い剣撃が放たれる。
梓「そう簡単にはいかないってことね、同じ手は喰らわないわ!」
梓が高く飛んでかわす。
蒼乃「やっぱり梓強い…」
マチルダ「蒼乃が初心者過ぎるだけですぅ。後、才能とかクラスとの相性もありますね。因みに梓のクラスは『死神』で闇の魔法が専門ですぅ。後、彼女は死霊も扱ってますね、エリザベスって呼んでる骸骨ですぅ。」
へぇ、確かに死神っぽい服装かも、黒い翼もあってるし、
梓「…っく!!」
どうやら鏡の魔女の剣に梓が押されてるようだ。こうしちゃいられない。
蒼乃「援護するよ!『フリーズソーサー』!」
雪の結晶を打ち出して操る、鏡の魔女はそちらも避けなきゃいけないからな、これで幾分かは戦いやすくなるだろう。
梓「『カオスクラッシュ』!」
黒い衝撃波が魔女を吹き飛ばすが、今度はいくつも分身を作り出してしまう。
梓「キリがないわ!!何か対抗策はないの!?マチルダ!?」
マチルダ「あるかもしれませんが、適性検査なんであんまりヒントは出せないですぅ。」
蒼乃「えぇ!?マチルダってそんな真面目キャラだったの!?」
マチルダ「随分失礼な事言いますですぅ。」
梓「ちっ!使えないわね、行くわよ!クソ腐女子!!」
蒼乃「あ、うん」
私の雪の結晶と梓の鎌で、幾つも分身を消していくが、一向に一つにならない、それどころか増える一方だ。さっきから体育館を逃げ回っている。
今度は一斉に破片を撃ってきた。
蒼乃「ぎゃああー」
ジャンプでかわそうとするも魔女の破片攻撃をちょっと喰らって窓に激突してしまう。超痛い。
梓「しっかりしなs、…そういう事ねマチルダ!」
マチルダ「多分正解ですぅ。」
ん?どうしたんだ?
梓「喜びなさい!対抗策がわかったのよ。」
え?マジですか!?
梓「『ノワールジュエロ』!」
梓から黒い閃光が飛びちったかと思うと、辺りが真っ暗になる。
蒼乃「え、ちょ、ま、暗いの怖いやめて((((;゜Д゜)))」
梓「魔法出せる準備、しときなさい!」
蒼乃「え、ぇわかった!!」
暗闇がとける。すると、鏡の魔女が一人になっていた。
暗闇になった事と分身が消えた事に動揺していた。
梓「やっぱりね、蒼乃!アイツを固定して!」
鏡の魔女が動揺している内に急いでリボンで動けないようにする。
梓「これで、死になさぁい!!!」
梓さん完全にキャラ崩壊してるよ。
鎌で一閃にされた鏡の魔女は光りの粉になって散っていった。
マチルダ「やったですぅ!!!」
梓「これで文句なしの合格でしょ?」
マチルダ「はいですぅ。二人のパートナーの証になる書類を後で作っとくですぅ。」
取り敢えず梓とパートナーになれた事を喜ぶ。
蒼乃「ところで何で鏡の魔女の分身を消せたの??」
梓「わかんないの?アンタやっぱ馬鹿ね。アンタが窓に激突した時、窓の外から入る街灯の灯りが遮られて真っ暗な所ができたの、したらそこにいた鏡の魔女の分身が消えたのよ、ってことは分身は少しでも暗闇にいると消えるのかなって思ったわけよ。」
いやそんなとこ皆気づかないよ。
マチルダ「大正解ですぅ。鏡の魔女は分身がしつこいのですが、少しでも光りを遮れば分身が消えてしまうので弱っちくなるんですぅ。」
何か私だけはぶられてる気分だ。
梓「まぁ何はともあれパートナーになったんだからよろしくね、この行き遅れ」
梓が握手をしてくる。そう言えば梓のキャラ崩壊は……
マチルダ「梓は仲良くなると毒舌家になるんですぅ。だから友達が出来ないんですぅ。」
仲良くなると毒舌家になるってどんなキャラだよ。
梓「今どんなキャラだよ、って変な目で見たでしょ、この行き遅れ。」
いえいえそんな事微塵も考えておりません。
蒼乃「っていうか私に毒舌吐くって事は、梓は私の事を友達だと思ってくれてるって事?」
梓「んなっ///」
梓が赤面する。やだ可愛い
マチルダ「梓は照れ屋さんですぅ。」
梓「そ、そんな事ないわ、私はアンタの事、ただの馬鹿な腐女子としか思ってないから!」
蒼乃「ツンデレなのね。」
マチルダ「そうみたいですぅ。」
梓「ち、違うわよ!」
マチルダ「それがツンデレなんですぅ。あ、蒼乃、ドラマ見に家寄っていいですかですぅ?」
蒼乃「いいよ。」
マチルダ「じゃあ梓じゃあねですぅ。」
梓「ちょ、おま、待ちなs
マチルダの瞬間移動の魔法が発動する。
こうして、私沢城蒼乃は晴れて如月梓とパートナーになったのでした。
後、前言撤回、全校生徒が梓みたいだったら、絶対私はリア充にはなれません。