PR
複雑・ファジー小説
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.10 )
- 日時: 2011/12/17 17:06
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第4話
ジャスは授業中ほとんど手をあげない。
そんなジャスが手を挙げたのが気に入らないのか、不服そうにルースティ先生はジャスの事を見た。
「…まったく、そんなことがわかるならいつも手をあげればいいものを…。」
先生はぼそりと言ったつもりかもしれないが、目の前の席のメグには丸ぎこえだった。
「彼らの名は「夢喰い」夢喰らい、ヴェルピストとも呼ばれています。東洋国の言い伝えではその名の通り、夢を食べる生き物として知られています。」
「先生。」
後ろの席から凛々しい声がした。
思わず振り返ると、手をあげているのはフィオナの様だ。
フィオナ=バートレット
彼女は、このクラスの学級委員を務める秀才で、メガネをかけた少女だ。
話してみるとそっけなく、つっけんどんな処であり、くだけたことを言うとすぐに真面目なことを言うお堅い感じの子。
メグはあまりフィオナの事を好きになれなかった。
話しにくくてあまり好きじゃない。
「なんですか、バートレットさん」
先生は柔らかな物腰でフィオナに返事を返した。
フィオナは先生のお気に入りなので「さん」づけで呼んでもらえる。
「どうして東洋の、しかも架空生き物の事をお話しなさるんですか。今までは、蛇とか、カエルとか、そんな爬虫類の事をお話しなさっていたのに。」
PR