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複雑・ファジー小説
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.17 )
- 日時: 2011/12/20 17:16
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第9話
「キャッ」
「ほ〜ぉ、こんな時間に子供を見つけるたぁなぁ。」
「ウへヘヘ、どうします兄貴、俺らの最初の獲物ですなぁ!」
振り返ると、体格のいい、大きな体の髭を生やした男たちがメグの事を見下ろしていたのだ。
彼らは鎧に、血の付いた剣を所持していた。
2対1、あっちには武器があり、こっちにはない。あっちはけいこを重ねているだろうが、メグは戦う方法など、訓練したこともない。大人と子供、男と女、力の差は歴然。
明らかにこちら側が不利だ。
「フェルヴェリオ兵…。」
「ほーぉ、子供でも勉強はしているようだなぁ〜!」
下品な笑い方をする兵が、メグに近づいてきた。
顎を突き出して、チンピラみたい。
正規兵の様には思えない。
「勉強ができても、先生の話がまともに聞けていないんじゃないかい?こんな時間に外に出るなんて、どんなまぬけだ。」
「いずれにせよ、お前ぁ俺たちに殺される運命なんだなぁ。可哀想に。ウへヘヘへへケケ」
こ、殺される!?
嫌だ、こんなところで死んでたまるか。
私はまだ生きていたい。
フェルヴェリオ軍がどうしてベルテイを荒らすのか知りたい。
「まって!殺さないで!」
「残念だなぁ、俺も手荒な真似は嫌いなんだがよ。あのお方の為に一肌脱ぐのが我らの役目よ。」
あのお方…?
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