複雑・ファジー小説

Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.34 )
日時: 2011/12/26 11:33
名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)

第16話

授業中も、そのことが抜けなかった。
「〜ですから!〜で、〜でね?〜だから」
重要な部分だけいつも聴こえない。
先生もそんなに喋りまくらないで簡潔にまとめてくれればいいものを。

ぼーっと先生の話を聞いていると、ぴしゃりと痛いものが背中にあたった。
「レオヴァーヌ!ぼーっとしていたわね!」
「あ…すみません。先生の授業長いなぁって思って。」
あれ?コレ禁句だった気が…。
見る見るうちにルースティ先生の顔は紅潮していく…。
「マーガレット=レオヴァーヌ!今日はあなただけ宿題を100倍やっていただきます!1週間以内に終わらせること!!」
「その必要はない。」
「!!」
聞いたことのない、低く醜い声。
一体誰!?
皆、きゃーっと言いながら教室の隅に隠れてる。
みると、そこには銃を構えたフェルヴェリオ兵がメグたちの方を狙っている。
「アン=プレイジーナ=エドラ=ルースティだな!?」
そんなに名前長かったか。
どうりで名前教えてくれなかったはずだ。

「私立ヴァンヒッティ校の生徒をかくまった罪で逮捕いたす。」
せ、先生…逮捕されちゃう。
何かできることはないだろうか。
何もできない。
「…まぁ、見つけた以上はどっちにしろとらえられる運命だったんだがな。」
…それだ。
どうして、私たちはこんなに圧迫されなくちゃいけないんだ。
それ…。
「なんで…。」
思わず言葉をこぼす。
それに兵士たちは反応し、メグの方を見る。
「なんだあのガキ。」
「なんであたしたち、こんな目にあわされなくちゃいけないの?」