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複雑・ファジー小説
- Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.38 )
- 日時: 2011/12/27 18:13
- 名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
第18話
ふわふわと煙にまかれ、あの少年が姿を現した。
「ほら、ね?」
また、あの怪しい目でメグを見つめる。
「本当なんだ…。」
「そうだよ?見てのとおりね。」
「…ねぇ、夢喰い。いくつか聞いていい?」
夢喰いの夢を見るようになったこと。
どうしてあたしのことを魔女だというのかってこと。
これから何が起こるのか…。
先生はどうなった!?
聞きたいことだらけ。
言おうとすると、夢くらいはまた静かにほほ笑んだ。
「全ておしえてあげる」
意を決し、ごくりと唾を飲むと、夢喰いは語り始めた。
自分たちの事…。
どうして、メグの前に現れるようになったか。
全てを…。
「まず、僕が君の前に現れるのは、君を束縛するためだ。」
…!!
恐ろしいことを言う子供。
でもだめだめ、そんな言葉に惑わされてはならない。
「この数年溜めてきた恨みを晴らすには君を恐怖のどん底に陥れる以外に方法がない。君を「悪夢に縛り付けて」僕の傀儡にしてやるんだ。」
コトバが出なかった。
リアルすぎて抵抗することもできなくなる。
だってほら、もうこんなにがくがく震えてる。
どうしようもなく恐ろしい…!
だ、誰か助けて。
「まってよ。まだ話が終わってない。」
冷静な言葉で現状に引き戻してくる…。
なに、今度は。
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