複雑・ファジー小説

Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.39 )
日時: 2011/12/28 19:02
名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
参照: 小説鑑定感想屋

第19話

「でもね、メグ。それでも僕は君に復讐なんてできる筈がないんだ。」
…なんか、思わせぶりな言い方。
「どういうこと?」
今まで私の事、魔女だの許せんだの言ってたくせに。
「——全ては君のわがままの上に成り立っていることなんだよ?」
…え?
ま、ますます意味わかんない。
もう一回いうよ?
「どういうこと?」
すると、ふふふっと笑って少しうつむいた。
前髪をかきあげると、伸びをした。
めんどうくせぇって、そんな風に。
「これがまた面倒くさい掟でさ、君らにはわからないだろうけども。」
「…何よ?」

——夢喰いの世界は厄介なんだよ——


「僕たちは人間を利用して生活してるんでね、稀に僕らを見つけられる奴は悪夢を食べてほしいってすがってくるもんで。その夢を食べてあげるわけよ。」
「はぁ、夢くいっぽいね。で?だからなに?それがあたしと関係してるわけ?それとも、あたしたちのこのわけのわかんない生活と?どっちにしろお節介なんだけど!?」
急に腹立たしくなったのか、メグは怒りをあらわに食って掛かった。
「まぁまぁ、怒らないでよお嬢さん。まだ話は終わっちゃいない。」
取り乱したメグを余計怒らせる言い方だったが、夢喰いにしたらなだめたつもりだったのかもしれない。

「でも、悪夢を見なくなったら夢喰いは食っていけない。だ、か、ら」

——お前がいるんだよ——