複雑・ファジー小説

Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.40 )
日時: 2011/12/29 17:37
名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
参照: 小説鑑定感想屋

第20話

「まぁ、僕の復讐がなされるためには、君に協力してあげなくちゃいけない。そんなわけよ。」
「どんなわけよ?まさかあんたがこの生活を壊してくれるって?」
「それは君がやらなくちゃいけないことなんだよね。それに、僕が協力してあげるって言ってんの。」
夢喰いも疲れてきたのか、口調が今までの小ばかにしたものとは違い、なんだかキレ気味だ。
話がなかなか進まないのは、メグの頭の悪さゆえか、夢喰いの国語力のなさゆえか。
「ねぇ、マーガレット。」
「っか〜〜〜着易く名前を!」
「フェルヴェリオへ行って?」
……!?
珍しく、優しい顔。
なに、演技?そんなものちょいちょいのちょいだって?
「君の生活を乱すやつを殺すこと。そうしたら僕だって助かるわけさ。」
「それって、私を恐怖のどん底へ陥れるとかいうあれ?」
「…違う。僕が人間になるっていうあれ。」
「…ふぇ?」
本当に突拍子もないことを…。
でも、また面倒くさがっているのか「イラ〜ッ」て顔をされました。
「…それは旅の途中で教えてあげる。君もこんな生活からはやく抜けたいだろう?」
それはそうだ。今の一番の願い。
皆が助かるためなら、元の生活に戻るためなら…!
「いいよ、あんたが助けてくれるっていうならば。」
「…ありがとう。」
今までとは違う、最初に見たとても優しく甘い顔をした。
不思議とその笑顔に心がときめく。
「じゃあね。」
すると、夢喰いは消えてしまった。
するすると、だんだん透明に変わって…。


 恋をしたからかもしれない
 あの夢喰いに
 恋をしたから、助けてあげたいと思うのかもしれない
 でも、いまから行う行動が
 非道へと変わり…。
 すべてを巻き込んでしまうかもしれない
 ほかの大事な人が
 すべてを亡くしてしまうかもしれない
 不安だ。
 でも、やらなきゃ何も始まらない。
 そんな気がする。
 そんな気がする。
 そんな気がする。