複雑・ファジー小説

Re: 主はそれを運命と呼ぶ 夢喰らいと悪魔憑き ( No.43 )
日時: 2011/12/30 13:05
名前: 李友 (ID: LuHX0g2z)
参照: 小説鑑定感想屋

第23話

腐った気の廊下を通り、階段を駆け上がり、秘密の通路を抜け…。
夢の中で体験した時はこんなに苦痛じゃなかった気がする。
とにかく、外に出るまでが大冒険だ。
でも、怖かった。
廊下はみしみしいうし、階段では後ろから誰かが追いかけてきてるんじゃないかって気がするし、秘密の通路では壁が押し倒れてきそうでアああ…。怖かった。

そんな思いをしながら、やっと外に出た。
さぁ、どっちに行ったらいいだろう。
フェルヴェリオ兵は一体も見当たらない。
そうだ、地図!

鞄に手を突っ込むと、丸まった筒みたいなのを見つけた。
これか!
ううむ、癖が付いちゃって両手で広げて持たないと読めない。
「ああ、アルナートへ行けとか言われてたんだ。アルナートは。」

ふむ、どうやらここから北西に行かないといけないらしい。
左斜めへ進むか。取りあえず。

でも、建物とかあって、乗り越えるのはまず無理。
もう、やる気失くしそうになった。
でも、全てを終わらせるにはこうするしかないんだ。
行かなくちゃいけない!

「でも、自分一人じゃ無理よ…。」

なんか、ひどすぎる気がした。
夢喰いは助けてくれると言ったのに、頑張ってるのはメグ一人だけ。
これじゃ、意味がない。

「夢喰いを呼び出す方法とかないのかなぁ…。」

立ち往生しててもしょうがない。
でも、動けば見つかるかもしれない。
うろうろしているメグに、突然、声がかかった。

「あのぉ…スミマセン。ここの生徒さんですかい?」