複雑・ファジー小説

Re: 素敵な魔法【お願いだからコメントしてください…】 ( No.119 )
日時: 2012/08/08 13:03
名前: 桜月 ◆//UrPiQv9. (ID: .GCH7A/G)

第22話 ミズキ視点

私は改めて綺麗に磨かれた机を見た。
でも、これは偽物の磨き……
魔法でそう見えるだけ。魔法を解けば埃が見えるんだろうな……
……この学校に編入してきた時もそうだった……。

〜回想〜
「ミズキ・カイ・エスパーダです。よろしくお願いします!!」
顔を上げたら、後ろから二番目の空席に光がかっていた。魔法光が。

担任は細くて格好良い素敵な女の先生だった。
___確か、詠崎先生……だったかな___。
皆、憧れてた。先生に。

「カイの席はあの席よ」

先生が指差した先には__あの席があった。

「美崎せんせぇー。なんで私の隣なんですかぁー?」
「詠崎です。彼方、学級委員でしょ?カイに色々教えてあげなさいね」

机の魔法光は消えていた。気のせい……かな?
〜回想終了〜
良いクラスだった。今でも思う。
でも、魔法光は気のせいじゃなかった。
あの光は詠崎先生のものだった。
……先生の……。

「おい、ミズキ!!」

先輩が話しかけてくる。

「何ですか?」
「説明しろ!!お前、死n……」
「『死んだはず』ですか?私は生きてます」
「……」
「私は、反転世界、ルナ・ユリーナにいました。向こうの瑠衣さんに助けられて……」

先輩、戸惑ってる。当たり前よね。

「それは一ヶ月前で二年前です。だから……私は中三に……」

瞳が真ん丸。なんか、ぽかんとしてる……。

「そうか……」
「へぇっ?」
え?
「ありがとうな……」

私の額をぽんって叩いて去って行った。
叩かれたところが、熱い……。
やっぱり私、先輩が好きだ。
大好き……