複雑・ファジー小説

調べたかったこと ( No.29 )
日時: 2012/03/31 00:39
名前: 美月ルミネ (ID: RNO2RYRs)

「ねぇ、レイ」「なんだ。」レイと聖は、図書館に来ていた。
「前から聞きたかったんだけど、なんでアルと苺は仲が悪いの?」アルと苺は、聖と知り合う前から仲が悪かった。
「一回一回勘に触る事言うんだよな、挑発って言うか」本を読みながらレイが言う。きっと、レイの勘にも触る事を言ってるんだろう。抑えられる方が凄いと思う。

「う〜ん。きっと全てが上手く行くように操れるんだよなぁ、苺は」すると、本を持ちながら聖が近づいてきた。「ねぇねぇ。この陽器って神様、苺に似てると思わない?」クスクスと笑いながら本を指差す。
「陽器?」そう言って本を見る。
「なんだこれは・・・。見たことないが」本の表紙は何語でもない、見たことのない言葉が書かれていた。

「中は日本語なんだけどね。なんかさ、この世界は陽器と月器が居て、陽器は幸せを、月器は不幸を運ぶ器なんだってさ。それが地上に舞い降りた頃、全てが狂う」違和感があるようで、ないようで。不思議な感じだった。「新しい神話だな。朔に見せに行くか」本を持って、図書館を出た。

「そういえばさ、さっき地震なんだったんだろうね?まさか、この陽器か月器だったりして」そんな事があってたまるか、とレイが言ってアルの元へと行く。




「おかしい・・・どこかがおかしい!」苺は部屋で何があったかを考えた。「なんで?鈴は地震の時、月の部屋に居た。」
皆が、あの時と全然違う場所に居た。
「へぇ、お前、さっきの地震の事知ってるのかよ」
後ろから、あの声が聞こえた。アルだ。
「何?何の用事?」頭の中が何かの糸で絡まってるのに、またそれを絡めてくる人物が来た。

「なんだよ。釣れねーな。ただ聞こうと思ったんだよ、さっきの地震の時、なんで俺が部屋に居たのか知らないんだよ」
調べたかったこと・・・。
「私だって知らないわ。きっとね、私以外、意思もなく動いたのよ。」
月器か陽器がチェスの駒を動かすように、変なほうへ行かないように、変えたんだ。変な世界だこと・・・。

「なんだそれ。お前何者?魔女?魔法でも使えるのかよ」あぐらをかいてアルが言う。
「頭がメルヘンなんだね、相変わらず。魔法なんか、第六勘を使える器全員じゃないの?」嘲笑う。アルと正反対で居ないと・・・。
「お前なんでそんな口が悪いの?それもお前の第六勘?」少しムッとした感じでアルが問う
「そうかもね。他に用件は?無いなら出てよ」そう言って追い出す。

「くっそ可愛くねー奴!」嫌味を言われた。あいつ、本当に可愛いんだね。なんて思いながら笑う。


      ロンドアンドロイド君達はただの世界の駒
    回れ廻れ舞われよこの世界の全てを変え果ててしまえ
   崩れ崩れ崩壊を阻止する事ができるのか?貴様らがちゃんと
  つまらぬ世界を変えて見せよ。童は此処で傍観しておるぞ、マティ
 ロイド アンドロイド トロイド フロイド ケロイド 剣を舞わせ