複雑・ファジー小説

Re: 学園の百不思議!〜小説化しました&オリキャラ募集一時終了〜 ( No.27 )
日時: 2012/07/16 10:21
名前: 番凩 (ID: jHyiIImd)

第三話「爪の間のごみが取れない((どうでもええわ」



どうやら場所は屋上らしい。飛ぶほどの力もないから一生懸命階段を走り、屋上のドアを開ける。

「ッ…あ、熱い!」
突然の熱風に私は転げまわった。
一旦ドアを閉め、再び勢いよく開ける。
今度はすさまじい冷気が流れ込んできた。
ここはいつからレストランの厨房になったんだ。

「あ、神威さん!」
私の見る先に、校長室の椅子に優雅に座った神威さんがコーヒーカップ片手に優雅に勝負を観戦していた。
「おや……竹子さん、だっけ?どうしたの。」
「どうしたも何もないですよ!何で争ってるんですか…!」

四季姉妹のようにふざけ半分で争うのならいい。(本当はよくない。)
だけどこれは正真正銘の殺し合いだった。
すると、横から神威さんの腕が伸びてきた。
そして手にはコーヒーカップが握られている。
「竹子さんはコーヒーか紅茶どっちがいい?コーヒーはインスタントだけど紅茶は結構美味し…」
「そんなことやってる暇無いですよ!止めないと!」

神威さんは一瞬、きょとんとした顔を浮かべると、すぐに邪悪な笑みに変わり、コーヒーカップを引込めた。
「あ、そう。じゃあ頑張って。」
「え」
代わりに私の背中にローキックを叩き付ける。
そしてその勢いで戦闘の真っただ中に…

「ぎゃああああああああああああ!!!」
ちょ、これは本当にヤバい。
母さん私を生んでくれてありがとう…父さん………いっぱい稼いでくれてありがとう。
そして、私の右ほっぺに右ストレート、左にアッパーをくらった。
「い、痛い痛い痛い!何するんですか神威さん!本当にポックリ逝ってたかもしれないじゃないですか!」
神威さんに目を向けると、何故か少し驚いたように目を見開いていた。(本当に少しだけ。)
左右を見ても、同じだった。

「今のをくらって平気なのか!?」
と、銀髪の長髪と琥珀色の瞳の美人さんが話しかけてきた。
「平気じゃないです。むしろもうダメかもしれん…」
右にいた頭に包帯を巻いている男の人も同じだった。
「結構本気で殴ったはずなんだけどなぁ…」
部外者が見えたら殴らないでください。
良い子のみんなは真似しちゃだめですよ。




その後、私は自力で保健室で手当てをしていた。
まず両頬をどうにかしなければならない。
「うううー滲みるー…」
「お疲れ様。」
いつの間にか隣にいた神威さんが消毒液を染み込ませた脱脂綿を私の額に当てていた。
「あぁ…神威さん。冷たいです。」
「あの二人を見てどう思った?」
神威さんは私の目を見て行った。
「どうって…怖かったですよ。二人とも目がギラギラしてて。」
「彼らも学校妖怪さ。序列は2と7。」
「うわぁ高いですね…」
「彼らは何故争っていたと思う?」
神威さんは微笑を浮かべ、私の顔を覗き込む。
「えと………ご飯の取り合いでしょうか。」
「それ本気で言ってる?」
クスクスと笑いながら少しだけ冷めた目になる。
「序列争いだよ。」
「え?」
「序列は上に行けば行くほど強いってことになるんだ。あの序列七位の方の男も二位の子もよく知らないけど、七位の方は相当序列に執着がある。」
「ふーん、すごいですね。それ。」
私は特に興味もないので軽く聞き流した。
私はこのままでいいや。