複雑・ファジー小説

Re: 学園の百不思議!〜小説化しました&オリキャラ募集一時終了〜 ( No.31 )
日時: 2012/07/19 21:00
名前: 番凩 (ID: jHyiIImd)
参照: 黒子おおおおおおおおおおおおおおお((

第四話「雨降ってきたわ」


次の日、私は暗い道を歩いていた。
何か…お化けでも出そうだなぁ。怖い…

「出ると思うと……大抵出るんだよ。」
いきなり神威さんが空から降りてきた。
不意打ちだったしお化けの話もしていたので相当ダメージは多かった。
「ぴえええぇぇ!!??な、なんの御用ですかぁぁ!??」
「クスクス…本当に貴様は妖怪か?妖怪が妖怪に驚いてどうするんだ。」
神威さんは、やれやれとでも言うように肩をすくめる。
そして優雅に笑った。
「お、驚いてなんかいませんっ!」
私はボロボロと涙を流しながら神威さんを睨んだ。
神威さんはクスクスと笑い、お腹を押さえた。
「そ、そんなに笑わないで下さいぃぃ!」
「ぁー昨日から思っていたが本当にお前をからかうのは面白いな…クスクス!」
「ふぐぐぐ・・・・」
私は地団駄を踏みながら、睨みつける。
やっぱり私は口でも力でも勝てないんだなぁ…しょんぼり。
「本当に面白い…まるで妖怪じゃないようだな。」
まるで妖怪じゃないの所で妙に真面目くさった顔で神威さんが言った。
「よ、妖怪ですよっ!座敷藁子です!」
「そうか…ならいいんだけどね。」
少し先程の言葉に違和感を覚えながらも抵抗する。
何時の間にか神威さんの笑いが止まっていた。
「幸せにするだけの妖怪だと思ったら、大間違いですっ!」
「それじゃあ、座敷童じゃなくてリスだな。」
神威さんの男にしては華奢で細い指が私の頬に触れた。
……………こんなに細い手が学校中をまとめて…いや、地獄中をまとめているのか。
どの辺がリスなのかと頬をふくらませたまま尋ねようとする。


「クスクス、また会ったな。」
「え?」
神威さんが目を閉じる。すると地面からいきなり人が出てきた。
「うおっひゃあああああああああああ!!」
私は廊下の反対側まで転がって逃げる。この速度はF1よりも早い自信があるよ!
「いや〜不運ですね」
完全に姿を現すと、そこには昨日の包帯まいている男の人が立っていた。
しかも私の方には一瞥もくれない。……少し泣きたい。
「また序列狙いか?俺に挑むつもり?」
「そんなことないですよ…貴方のような寛大なお方に挑もうなど。」
「クスクスクス、怪しいね。」
神威さんがいつもの優雅な微笑で返す。しかし、明らかに不満の色が混じっていた。
「そんなわけないでしょう? ハハハ。」
「フフフ、隠しきれてないぜ?……さ・つ・い。」
「ハハッハ。笑っちゃうね…1st!(ファースト)」
いきなり包帯の男の人が神威さんの後ろからナイフで襲いかかってきた。
私は何もされていないのに思わず頭を庇ってしまう。
「少し遊びましょう、1st。」
「クスクス、俺とのゲームは少し早いみたいだけどな?……3億年後に出直して来な!」
神威さんは弾幕のように核爆弾を発射する。
弾幕…というより、まるで舞うような優雅さがある。
「大体はこの能力でカバーできますよ」
しかし包帯の人の方も何故か核爆弾を不発にしてしまい、使い物にならなくしてしまった。
「……場所を移しませんか。」
ニヤリと笑いながら不敵に笑う包帯の人。
今更思いついたかのように自分の名前を名乗った。

月夜野一色。序列7。
ドッペルゲンガ—の暗殺者。