複雑・ファジー小説

Re: 学園の百不思議!〜コメ下さい&6話スピード更新なう。〜 ( No.44 )
日時: 2012/09/22 22:03
名前: 亞扇 (ID: jHyiIImd)

第七話「六話のタイトルは真面目だけどこれからはまたまた馬鹿全開」





あれ…此処は何処だろう?--------------------


夢の中なのかな--------------------


ていうか…
「頭痛ッ!」

ガバッと私は飛び起き、周囲を見渡す。
何一つ変わらない、学校の裏庭。
あれ…私って確か雨どいの所で寝てたはず…
ふっと上を見上げると私が寝ていた雨どいがあった。
成程、私は落ちたのか。
立ち上がると、隣には人間の男の子が。
「!おっひゃああああああああああああああ!!!」
幽霊に遭遇したかのごとく、私はダッシュで後ずさりする。
何で見えてないはずの人間の男の子に私はビビっているんだろう。
「お姉ちゃん何してるの。大丈夫?」
男の子が私を指さして言った。
…あれ、見えてない…よね?
左右に移動しても指が私を追ってくる。
「君、私のことが見えるの?」
「うん。お姉ちゃんって妖怪でしょ。」
何ということでしょう。ピタリと当てちゃいましたよこの子。
「君、名前は?ここの学校の子?」
「うん。…僕は倉田 祐太。小学校3年生だよ。前にここに引っ越してきたの。」
「へー。何処から?」
「二丁目から!」
そう言って威勢よく北東を指さす祐太君。…二丁目ってここから10分くらいのところかな?
外はよく解らないけど。
「私は坂間 竹子!座敷童なんだよ。…多分この学校では一番弱いけど。」
「弱いなんて関係ないよ。お姉ちゃん、優しそうだもん。」
優しそう…!何ていい子なの!これで小学三年生?凄い…
ちょっと感心してしまう。私は小さいころはもっと礼儀知らずだったなぁ。
あ、そうだ!
「ねぇ祐太くん。よかったら私の知り合いを紹介したいんです!みんな、とってもいい人なので仲良くなれると思いますよ〜。」
「本当?やったぁ!」
その場でぴょんぴょん跳ねる祐太君。
「僕は友達がいないから、でもお姉ちゃんたちが友達になってくれるって嬉しい!」
「え…?そう……なの?」
「うん。僕は昔から幽霊とか妖怪が見えちゃってて、ちょっと嫌われてるんだ。喧嘩とかも勝てないし。」
「…さっき祐太君、言ったじゃない。弱いなんて関係ない。祐太君、優しいでしょ?」
「!………ありがとう、お姉ちゃん。」




「…つまり、竹子さんと祐太君が色々あってスキャンダルなんですね。分かります。」
「違います!祐太君は友達です!…って何回説明したら分かるんですか!?」
「いい加減にしなさい、文月。祐太君は竹子さんの愛人なの。そんなドロドロな昼ドラとは違うのよ!」
「いや、如月姉さんも十分昼ドラ路線だと思う…」
取り敢えず近くにいた四季姉妹さん達に声をかけ、祐太君を紹介した。
早速仲良くなってくれたみたいだけど何か違います。
記事に書きたくて頑張る文月さん。
何処か昼ドラ路線の如月さん。
そして、唯一話が通じた弥生さん。
凄くカオスな空間になってしまった…と後悔しながら私は祐太君を見た。
話の意味が解らないのか、首をかしげながら私を見つめてくる。
……無知も時には得、か。
「じゃ、そろそろ私は行きますので。」
「あ!待ってください、竹子さん!!まだ話が…」
「そうですよ竹子さん!関係を詳しく…」
「いい加減にしろ馬鹿姉貴たち!」
一応その場を抑えてくれた弥生さんに一礼すると、私と祐太君は屋上に行く。
あそこには、序列2位の女の人がいるはずだ。お昼はいるかなぁ…
ガチャリとドアを開けると、銀髪の女の人と金髪の巫女服の女の人が。
しかも息ピッタリに振り返り、私と祐太君を睨んだ。
…でもそれは一瞬のことで、銀髪の人はにっこりとほほ笑んだ。
「お前は…前に私に殴られた奴だよな。……すまなかったな。」
「い、いえ!いいんです、そんなこと!気にしてませんから!」
「そうか?なら、図々しいが名前を聞いてもいいか?」
私たちはお互いに自己紹介をしあう。
彼女の名前は、銀秋 千と言う銀狼だそうだ。金髪の女の人(千さん曰く、月白さん)は未だに私たちを睨んだままだったが…
「成程。つまり、祐太と竹子は色々あって今は泥沼なんだな。」
「違うと思いますが千様がそういうならそう思います。」
そして誰もが昼ドラに持っていく。…この人たちが昼に何をしているか分かった気がする。
「だから唯の友達ですって。……ねぇ、祐太君?」
「お姉ちゃん、泥沼って何?」
「…何でもない。」
まだこの子には早い気がする…そう直感する私だった。