複雑・ファジー小説

Re: 学園の百不思議!「Up to when?」〜オリキャラ締切〜 ( No.69 )
日時: 2012/10/02 22:29
名前: 亞扇 (ID: jHyiIImd)

第十二話「真面目なタイトルってなんなのよ。」




一週間後、私は廊下を歩きながら考え事をしていた。
…え?今日の夕食についてだけど?何だと思ったんですか?
「竹子ちゃーん!ちょっと混ざらない?」
教室のドアがガラガラと開き、中から紅羽さんが出てきた。後ろからは何やら複数の騒がしい声が聞こえる。
「紅羽さんこんにちは。何やってるんですか?」
「まぁまぁ、ちょっと入って。紹介したい人もいるの。」
言われるがままに私は紅羽さんに言われて教室の中に入る。
見ると、私の知らない3人の人が私を見つめていた。
……転校生ってこんな感じかも。ちょっと緊張する。

「えっと、紅羽さん。この人たちは?」
「私の友達だよ。…あの、4神の!」
「東西南北の神様たちですか!?うわぁ凄い!」
「時々こうやって4人で集まって話してるのよ。」
紅羽さんがウインクしながら私に言った。
「みんな。この子は坂間 竹子さん。序数100位の座敷童だって。」
「序数100位?弱いね。」
さらっと酷いことを言う青い髪の男の人。……そこは図星だから何も言い返せない。
「そんなこと言ったら可哀相でしょ?…あ、僕の名前は、宵闇 玄!北を守る玄武だ。」
青い髪の人を窘めながら女の人…玄さんが自己紹介してくれた。
玄さん情報によると、さっき私に辛辣な言葉を吐いた人は青依さんと言う青龍だそう。
そして紅羽さんの左隣に座ってた男の子は………
「白獣 虎だ!よろしくな!」
だ、そうだ。
「竹子は朱雀の知り合いなんだって?時々僕たちと話さないか?」
「お、ナイスアイディア玄武!朱雀が紹介するんだから竹子も良い奴なんだろ?」
虎さんが私に振り、紅羽さんが「そうだよ」と返した。
…なんか、照れますね。むふふふ。
「そんな、私いい人なんかじゃないですよ?」
「いい人じゃない。…前の事件は置いておいて。……あ、殴らせてもらってなかったよね?」
「い、いいじゃないですか!あれから肋骨折ったんですから!」
「大丈夫。ちょっとチクッとするだけよ。」
うふふふふ、と笑いながら私に迫る紅羽さん。それを見て首をかしげる3人。

「(ふざけるのも大概にして、竹子さん!)」
いきなり心の中に声が響き、それが神威さんの声だとわかると私は廊下を見た。
すると、そこで腕を組んだまま私を見据える神威さんが。………なんか、あるのかな?
「(ちょっと来てくれるか?話がある。)」


「話ってなんですか、神威さん。」
その後、なんとか無理矢理切り抜けてきた私は神威さんと会議室に来ていた。
そして向かい合うように座る。…外はいつの間にか夜になっていた。
「少し長くなりそうだ。…聞いてくれるね?」
クスクス。と笑い、一息ついた後神威さんは話を切り出した。
「人間の子が来て竹子さんが変化した後………君の一族らしき人が来てね。」
「えぇ!?」
「君の居場所を問い詰めるために俺に飛び掛かってきたよ。」
「っ!みんなに何かしたんですか!?」
神威さんは再びクスクスと笑う。
「クスクス、学校百席に刃向った馬鹿な妖怪もこれで二人目だ。…今頃どうしてるだろうなぁ。」
「何か酷いことしたんですか…?」
「それを悪いことかと考えるのはお前次第だぜ。俺は正しいことをしたと思っている。クスクス…!」
「っそんな…そんなのっ!」
なんとか泣きそうになるのを堪えながら、私は下を向く。
「相手はお前を殺しに来ていたぜ?」
「…それは承知です、一族を裏切った者は一族の手によって殺されますから」
「ならいいだろ。…一応地獄に送っておいたけどね。」
「!………………ちょっと待ってください!私を、地獄につれて行ってください、みんなと話したい」
「……………。へぇ、馬鹿な奴だな。クスクス………」
神威さんが一瞬驚いた顔をして私を見た。そして数秒おいて、それはいつも通りの邪悪な笑みに変わる。

「自分が馬鹿げた事を言っているのは分かっています、地獄に行って一生戻れなくても構いません、みんなに会わせて下さい、お願いします」
私は私なりに強い意志を込める。
その心を試すかのように、神威さんの鋭くて切れ長の目も私を見つめた。
数秒間見つめ合った後、神威さんがため息を吐き、立ち上がった。

「クスクスクス…じゃあ来なさい。地獄の最高裁判長の手を取って」
「…はい。」
神威さんが伸ばした華奢な手を、私は恐る恐る握る。そして----------------------

意識は--------------途絶えた。--------------------