複雑・ファジー小説

Re: 学園の百不思議!「Up to when?」〜14話更新〜 ( No.74 )
日時: 2012/10/06 23:11
名前: 亞扇 (ID: jHyiIImd)

第十五話「必ずどこの学校の図書室にもミッケは置いてあるもの」



「図書室にもこんなに面白い本があるんですねぇ。」
「お前は児童向けの本しか読んでいないようだがな。」
私は白昼の図書室で某見つけものの本を読んでいた。
ちなみに丁度出会った麗呉さんと一緒だ。
でも…一つ気になること……いや、ストレスになってしまったことがある。
「竹ぇぇぇぇええ!!今日も可愛いよぉぉぉ!ペロペロwwアッヒャアアwwwタケチャアアアンンン!!」
「黙れ近寄るな変態!こっちは今探し物してるんだよ!」
後ろから来た奴に容赦なく裏拳を叩き込む私。
昏倒するがすぐに起き上がり、私に抱き着いてきた。
「いい匂いするね竹〜香水変えた?」
「元々してません。」
「そうだよね〜竹は昔からフルーティで甘い匂いだもんね〜。」
「知るか帰れ馬鹿!」
そんなやりとりを冷めた目で見ていた麗呉さんがため息をついた。
…あ、忘れてた麗呉さんの存在……コイツのせいで…
「また浮気か。」
「違います!てかそんな冷静な声で言わないでください!」
「あ、アンタこの学校の人ですか?」
びしっと敬礼して、私に抱き着いたまま麗呉さんに言った。
「俺は、坂野 松咲って言います!序列十六位で十六歳の座敷童です。好きな物は竹子です!」
「何をさりげなく変態発言しとんじゃああああああああああああ!!!」
本気で私は殴り飛ばし、そのまま松咲は痙攣していた。
…まあいいか。
「元気な奴じゃな。」
「そうですか…?………そうですね。」
私はため息を吐き、ミ●ケを片づけた。
「それじゃあ失礼します、麗呉さん。アイツが居なければ楽しかったです。」
「ワシは楽しかったぞ。じゃあな。」
軽く手を振っていた麗呉さんが、「あ」と言い私の後ろを見た。

そこには、鮮やかなジョ○ョ立ちをした神威さんが。
…恥ずかしくないのか。時々この人頭いいのか悪いのか分からないなやっぱり……
「子供たちがやってたから真似してみた。」
クスクスと笑い、普通に向き直り私を見る神威さん。
どうやら昨日のことは会話に出さないようだ。ちょっと有難いです。
「どうしたんですか神威さん。何か用ですか?」
「ちょっと着いてきてほしい所があるんだ。いいか?」
「別にかまいませんが……何処ですか、それは。」
「薬屋だよ。ストックが無くなったから取りに行くんだぜ。丁度竹子さんにも会わせたい人がいるし。」
「ちょおおおおおおっと待ってくださいっスぅぅぅぅぅ!!!」
松咲が私と神威さんの間に滑り込んできた。…今度は何だ。
「竹と二人っきりでは行かせねぇよ!それに俺は監視を頼まれてるしな!」
「監視………?あぁ、お前が件の!クスクス、別に構わないぜ。」
「じゃあ、行きましょうか。」
「そうだな。…本当は行きたくないんだけど。」
「?」
そして、何度目かになる神威さんの境界の中に飛び込んだ。