複雑・ファジー小説
- Re: 学園の百不思議!「Up to when?」〜コメントくれ!〜 ( No.91 )
- 日時: 2012/12/02 16:52
- 名前: 亞扇 (ID: jHyiIImd)
十八話「喧嘩するほど仲がいい?そういう場合もあるけど私の場合はそうじゃない。」
「おかしいなー、二度と来るなって言ったはずなんだけどな。物も覚えられない脳なんだなきっと。」
「さっきから何かが五月蠅いなぁ。野良犬でも吠えているのか?」
私たちは、その後左京さんの店に行って人を増やして来ることに成功。
しかし絶対にあると思っていたことが早速起きてしまい、少し迷惑になっている。
こんなに喧嘩ばっかりして飽きないのかなぁ…?
「見えて来たぞ、竹!」
松咲が走ると後ろから哉斗くんも続く。私もつられて走り出した。
着いた先には前に行った閻魔殿があり、その前に沢山の烏のような…人型の…何だアレ。
「八咫烏警察だよ。地獄の治安を守ってくれてるのさ。」
左京さんが優しく説明してくれた。
先に歩いて行ってしまった神威さん達を二人で追い掛ける。
「俺だ。状況は?」
あ、聞いてる最中だったんだ。私も聞いておこうっと!
「はい!今日の正午頃、地下の獄卒用独房の最奥部に収容されていた罪鬼 棘が脱獄し、看守の獄卒たち数人を瀕死の重傷を負わせるなどして逃走しました!
行先はまだ掴めていませんが恐らくまだこの近くにいると思われます!!」
「だったら俺たちで探そうぜー!」
「そうだね。俺たちとこれだけの八咫烏警察が居ればいけるかもしれないぜ。」
神威さんがクスクス笑い、みんなを見る。私と左京さん以外は大声で「そうだー!」と言った。
左京さんは隣で肩をすくめて苦笑い。…でも妙に楽しそうだなオイ。
しょうがない…私もやります!
「皆さん、犯人は複数人の可能性がありますのでご注意を!では御武運を祈ります。」
そう言って八咫烏さん達は私たちと逆の方向に飛んで行った。
「いいか?ここが俺達のいた閻魔殿だ。右側の道を通ると天国。獄門は封鎖されたからもう天国とかには行けないぜ。閻魔殿の一番近い所に不喜処地獄…動物を虐待した奴らが堕ちるとこだ。その前に独房がある。そこから逃げ出したと考えると………」
「等活地獄か黒縄地獄じゃない?あそこは道も複雑だし、そこからは一番近い。でも道が一番複雑なのは衆合地獄かな?」
「あそこは街みたいになってるからな。」
左京さんと神威さんがさっさと話を進めてしまうので私たちは隣で聞いているだけだった。
「なぁ竹、さっきからこの人たち何言ってるか全然分からないんだけど…」
「僕も。」
「私もだよ!…まぁこういうのは天才二人に任せておけばいいんでしょ。」
「竹……性格変わったな。」
そうかな?と私は首をかしげると神威さんと左京さんは紙を持って立ちあがる。
「地図を描いておいた。これを一人一枚ずつ配るから参考にしろ。」
「…………ん?…何だ……アレ…。」
哉斗君が神威さんの遠く後ろを見る。私たちも振り返る…と。
何だあの黒い塊?あれも地獄にあるものなのかなぁ?しかも近づいてきてる!?
「皆!あれ多分脱走した奴の部下だよ!僕たちに気が付いて先に始末しに来たんだ!…って言ってる。」
哉斗君は近くの草を見て言った。どうやら植物と会話ができるようだ。凄い!
ってそんなこと言ってる場合じゃないですよ!逃げなくちゃ!!
「数はざっと100ってとこかな。その子ってよっぽど有能な子だったんだねぇ。此処は僕が足止めするから。君たちは早く行きなよ。」
「何言ってんだ、美味しい所だけ持っていかせないぜ。」
「あぁ?人が親切に言ってるのに馬鹿な奴だねバーカバーカ。」
「黙れ不良天人。」
「け、喧嘩してる場合じゃないですよ!取り敢えずここは左京様達に任せます!……行くぞ!」
え、ちょっと松咲?何言って…
「そうか。僕たちで脱獄者を追い掛ければいいんだ!」
「行くぞ竹!」
そのまま引きずられて私たちは脱獄した鬼さんを追い掛けることにした。
「さて、いいか君達。圧倒的力量差の相手を目の前にした時にどうするかを教えてあげる。」
「まず呼吸を合わせろ。自分と味方の呼吸が合ったとき、気持ちが一致した時、一気に飛び掛かれ。……そして」
神威と左京に一気に10人近くが武器を持って襲い掛かった…が。
そこに立っていたのは二人だけ。
「「死ぬがよい、堕ちた鬼どもがッ!!」」