複雑・ファジー小説

Re: 龍の宅急便。 -Bring Heart to Lover- ( No.3 )
日時: 2012/03/23 17:41
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: OHq3ryuj)

 Kapitel 1 : 「いつもどおり」
 零.

 いつからだろう。僕の日常が変わったのは。

 いつもどおりの夜明け。
 「キリア! 仕事が入ってるぞ! ボサッとしてねえで起きろっ!」
 いつもどおりの怒鳴り声。
 「まぁーった親方ぁ、後一分……」
 いつもどおりの目覚め。
 「つべこべ言わーん! テメエの一分は長ェんだよ! 夜ォ明けちまうだろがっ!」
 いつもどおりのセカセカした朝。
 「うわあああ、遅刻、遅刻遅刻!!」
 「うるせえ、そんな事言う暇があったら早く行って来いっ! 正午までには戻って来いよっ!」
 いつもどおりの仕事。
 いつもどおりの風。
 いつもどおりの道。

 そんな「いつもどおり」が僕の前から消えうせたのは、いつだっただろう。