複雑・ファジー小説

Re: 桔梗ちゃんの不思議な日常。 ( No.19 )
日時: 2012/10/17 20:31
名前: 藍永智子 (ID: qrBpqQ.I)

 八重さん、ゆぅ様、コメントありがとうございます^^
 あやめの妖怪退治法は、前にキャラクターを募集した時に八重さんから頂いたヒントを基に…というか、ほとんどそのまま…のつもりですので、更新を待っていて下さいませ<m(__)m>
 ゆぅ様、もし載せていただけるのであれば嬉しいです!!あ、でも、出来ればでいいですから^^

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 意識の深淵——。
 深い、深い闇の奥に、桔梗の意識はあった。
 辺りはすべてが闇。その中に記憶の映像が流れだし、渦を巻いて、絶えずうねっている。

 ——……ちゃん、あーそぼ!

(……幼稚園の時、仲が良かった子だ……。なんていう子だっけ。)

 しばらく幼稚園時代の記憶が流れ、その後、不意に映像が変わった。
 小学校の帰り道——。誰かの視線を感じ、怯えながら、家へと急いだ……。
 曲がり角にある鏡をちらっと見てみると、端の方にさりげなく映っていた黒い影——。
 その影が不気味に微笑み、対照的な白い歯が光を放つ。
 
 ——!!

 心臓を射抜かれたように、動きが止まってしまった。
 後ろからは、どんどん影が近づいてくる——。

 ——いや、いや、いや、いや、いや、いやぁ————!!


「桔梗っ!!」

「——!」

 意識がすっと闇を抜け出し、まばゆい光に包まれた。
 今さっきまで暗闇のなかにいたというのに、急に光がさすものだから、桔梗は目がちかちかして、なかなか焦点を合わせられなかった。
 もう一度、あやめが呼びかける。

「桔梗!!」

 それで桔梗は、今、自分がどこにいるのかに気が付いた。自分に向かって呼びかけている人物の事も。
 ぱっちりと開いた漆黒の瞳、栗色の癖がある髪の毛——。

「……あやめ?」

 その人物——あやめは、頷くように首を縦に振った。

「うん、そう。私、あやめだよ。」

 そう言った後あやめが口を閉じると、重々しい空気が辺りに広がった。

——もう、隠してはおけない……。

 あやめの様子を見て、そう確信した桔梗は、すべてを伝える覚悟を決めた。