複雑・ファジー小説

Re: 桔梗ちゃんの不思議な日常。 ( No.30 )
日時: 2012/10/17 20:46
名前: 藍永智子 (ID: qrBpqQ.I)

 更新するのが大変遅くなってしまい、本当にすみません<m(__)m>
 小梅さん、コメントありがとうです!!
 このお話、観てくれている方は多いようなんですけど、その中でコメントして頂ける…っていうのは、本当に少ないんですよ〜(>_<)

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 何だかんだで、翌日。……の放課後。
 
「さっ、行こっか!! 桔梗チャン!」
 
 もしかしたら忘れてるかも……と期待していた桔梗は、弾んだ足取りでやってきたあやめを見て、がっくりと頭を垂れた。

「……分かりましたぁ。行けばいいんでしょ、行けば!!」

 最早ヤケクソだが、あやめはさして気にした様子もなく、にっこりと頷いて「行こ!!」と桔梗の腕を引いた。

                *

 星宮邸へと向かう途中、桔梗は、ずっと思っていたことを言ってみた。
「ね、あやめはどうして私を……『保護』するの?」
「ん〜? 難しいけど……ま、強いて言うなら『仕事』だからかにゃぁ」
「……仕事?」

 桔梗を『保護』することと、あやめの『仕事』がどうやって繋がっているのかが理解できていない——そんな感情が手に取るように分かる。

「そ。仕事なんですたい!」

 桔梗は、思わずツッコミそうになった衝動に、必死に耐えた。……そう、自分でも驚くほど必死に。

「普通の住民は知らない事なんだけど、この土地には幾つかの『ソーユーコト』の専門の一族がいてね。それぞれの一族が担当する……というか取り締まるって言った方が正しいかな……ま、そういう決まりがあるらしいにゃん!」

(耐えろ、私!! 耐えた先には、きっと何かがある筈よ!!)

「ほんでなぁ、こっから先が面倒くさいったらありゃしないのよ!! 何でも、私達のご先祖様方は何度も話し合った末に「自分の土地の管理は自分達でやりましょ。助けを求めるなんてみっともないことしちゃダメだよ。もちろん、その土地で事件が起これば、責任はとるんだからね〜」っていう結論に至ったらしいのです。……お分かり?」

(グッジョブ私! よく耐えた!! 攻撃はもう終わったわよ!!)

 桔梗は、この小さな——しかし、大分壮絶な——闘いに勝利した喜びをぐっと噛み締めていた……のだが。

「……ちょっとききょ〜聞いてるのぉ?? 自分でも大分分かりやすい説明できたと思うんだけどなぁ。……いや、あくまで自己満足なのですけどねェ。にゃははははぁ〜!!」

 そんな思いも空しく、約三秒後、桔梗はあやめの不意打ちにノックアウトされ、盛大に吹き出した。