複雑・ファジー小説

Re: 銀雪の祠 【コメ求!!】【二話更新中!!】 ( No.11 )
日時: 2012/04/18 22:51
名前: ガリュ  (ID: F.VKszn7)




        第二話【二ノ二】

 翌日、桜祁は桜祁が通っている禾川(のぎせん)中学校へと来ていた。右巫女はここいらへんから昨日の九尾狐のにおいがすると言って、
学校まできていた。

外からだと学校に人は誰もいないようにうかがえた。

「むむっ!?裏の方から気配が…!!」
気配を感じた右巫女は校舎の裏へと突っ走っていった。
それを追って桜祁と銀式も校舎の裏に走っていく。

裏へ来ると屋上に人影が見えた。
よく見ると、同い年くらいの少女でロングストレートに禾川中学の制服を着ていた。しかも柵を越えていて今にも落ちそうな状況だ。

 
  


   


      考えられたのは——、自殺。

 「おい!!やめろぉ!!」

桜祁は必死に呼びかけたが少女は見向きもしなかった。
しかし、少女の後ろにユラ…、とうごめく影が見えた。

影はだんだんと形をつくっていく…。そう、九尾狐だった。

「早くとめないと危険だ!!」

銀式は走り出す、とともに少女も屋上から飛び降りる。桜祁は何とかして銀式の毛をつかみ、乗る。そして銀式は、壁を蹴りながら上へと向かう。

「キャッチしろよ、桜祁!!」

桜祁は落ちてくる少女の腕を掴み、そのまま少女と落下していく。
右巫女は下で

『浮の陣』

そうとなえる。すると、桜祁達はなにか包まれたように
ゆっくりと降り、着地する。
地上に着いたと同時に少女はゆっくりと目を覚ます。

少女は何かを伝えようとボソボソと呟くが聞き取れなかった。
だんだんと少女の声を聞いていくうちに声が聞き取れてきた。

「…あの…妖怪は…人間に怨みを…もっているの…だ…か…」

少女は途中で気を失ってしまった。


桜祁達は少女を言えに運び、寝かせてやった。

「どうやら…この女も妖怪に関連しているようだな…。」

銀式は寝かした少女の顔をじっと見つめて考え事を始めた。