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複雑・ファジー小説
- Re: 銀雪の祠 【コメ求!!】【三話更新中!!】 ( No.17 )
- 日時: 2012/04/21 23:04
- 名前: ガリュ (ID: F.VKszn7)
第三話【三輪の一枚目】
『殺し屋』
桜祁はいつものように目覚めた。時間帯は朝の4時で部屋や外は真っ暗だ。トイレをしに一階に下りていくと、台所のドアの隙間から光りがさしていた。
(なんだ…?)
桜祁が台所のドアを開けるとエプロンをした女性の後姿があった。
女性は気付き、桜祁の方を振り向く。
美しい化粧のいらない顔立ちは龍女の五月雨水季だ。
「おはようございます。桜祁殿。朝御飯の準備はもうすこし
かかりそうです。」
水季はニコリと微笑み、また朝御飯の準備を始めた。
すると、右近がいつもどおり仮面をつけて
あくびをしながら階段をおりてきた。
「あ、右近さんおはよう。」
「おはよう。」
挨拶をかわし、桜祁は一階の和室に入った。
部屋には3〜4mくらいの白い山犬姿の妖が寝ていた。
寝ながら尾をバシバシッと尾を床に叩きつけていた。
すると、桜祁に向かって振り、桜祁の顔面を尾で叩きつける。
桜祁は衝撃で吹っ飛ばされる。そして部屋の外の壁に叩きつく。
「wッ!!」
銀式は音で目を覚ました。
「む、なにやってんだ?」
おまえのせいだと言いたかったが痛みのせいで言えなかった。
「できましたよー!」
水季の声が台所から聞こえてきた。
「いくぞー!!」
銀式は桜祁をボールのように蹴りながら台所まで運んでいく。
台所のテーブルの上にはきれいな目玉焼き、ウインナー、レタス、トマトと御飯、お汁がおいてあった。
すると、食べながら右近は話をもちだす。
「なあ、桜祁。妖怪の殺し屋を知ってるか?」
「え?殺し屋?」
「ヒットマンだよヒットマン。」
桜祁は不思議そうに右近に聞く。
「知らないのか?妖怪社会の裏社会っていうとこだな。いつも和傘をさ しているそうだよ。武器は鎌だって。」
「へぇ〜。」
銀式は食い終わると話し始めた。
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